FOMC通過後のアク抜けの可能性もあるなか、買い戻しの動きが入りやすい/オープニングコメント

市況
2023年5月2日 8時33分

2日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まるものの、底堅い相場展開が継続しそうだ。1日の米国市場はNYダウが46ドル安だった。米連邦預金保険公社(FDIC)は経営難に陥っていた地銀ファースト・リパブリック・バンクが破綻し、JPモルガンが買収で合意し預金や支店業務を引き継ぐと発表したため、金融システム不安への懸念が緩和したため、買い先行で始まった。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)が2日から開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げがより確実となると、金利高を警戒し下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円高の29330円。円相場は1ドル137円40銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。米国市場は下げに転じたが、直近で大きく上昇していたこともあり、FOMCを前に持ち高調整の売りが入った格好だろう。一方で、日経225先物はナイトセッションで一時29360円まで買われた。連休を前に買い一巡後は次第にこう着感が強まることになりそうだが、FOMC通過後のアク抜けの可能性もあるなか、ショートポジションをヘッジする動きが入りやすいだろう。徐々にレンジを切り上げてくるなか、オーバーシュート気味の上昇にはなっておらず、積極的な買い方が不在のなか、断続的なショートカバーでの動きになりそうだ。

昨日の日経平均はマドを空けての上昇で29000円を回復。日中値幅は130円ほどと狭いレンジでの推移とはなったが、終日29000円を上回っての推移だった。押し目待ち狙いの買い方においても買い場がなかったことから、水準を切り上げてくる可能性はあるだろう。連休明け後には決算ピークとなり、決算を見極めたいところであるが、決算が通過している銘柄などへは見直し買いの動きが強まりそうだ。

日経平均はボリンジャーバンドの+2σ水準まで上昇してきた。短期的な過熱感は警戒されるものの、バンドは切り上がりを見せてきているため、ピーク感はない。また、+3σは29570円辺りまで切り上がりを見せてきていることから、29000円での底固めを経て、節目の29500円が目先的なターゲットとして意識されてこよう。物色としては米国の時間外取引でNXPセミコンダクターズが決算評価から買われていることもあり、ハイテク株への買戻しが入りそうだ。また、為替市場では円安傾向を見せてきているなか、相対的に出遅れ感のある自動車株なども注目されよう。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.