AMDは決算受け下落 PC市場の減速からの立ち直りに苦慮=米国株個別
AMD<AMD>が下落。前日引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高は予想範囲内となった。ゲーム用チップは好調だったものの、データセンターは予想を下回った。ガイダンスも公表し、第2四半期の売上高見通しは予想を下回っている。深刻なPC市場の減速からの立ち直りに苦慮していることが示された。
同社のもう一つの課題は大手クラウドプロバイダーが人工知能(AI)のワークロード用機器の購入に力を入れているが、同社はこの分野では存在感を示し始めたばかり。
同社はライバルのインテル<INTC>と同様に年後半に良い時期が訪れると見ている。フーCFOは「PCとサーバー市場が力を取り戻し、当社の新製品が立ち上がるにつれて、年後半の成長に自信を持ち続けている」と述べた。
アナリストからも、「上半期はサーバーとPC向けチップの売上高が低迷しそうだが、下半期はトレンドの反転が期待される」とのコメントも出ている。
また、別のアナリストからは「データセンターの低迷は主に大手企業によるものだが、それでも同社は今年のサーバー事業の2桁の伸びを見込んでいる。第2四半期のガイダンスが期待外れであったとしても、下半期の見通しには勇気づけられる」との指摘も出ている。
(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):0.60ドル(予想:0.57ドル)
・売上高:53.5億ドル(予想:53.1億ドル)
データセンター:13.0億ドル(予想:14.6億ドル)
ゲーミング:17.6億ドル(予想:15.3億ドル)
クライアント:7.39億ドル(予想:9.08億ドル)
エンベデッド:15.6億ドル(予想:14.2億ドル)
・粗利益率(調整後):50.0%(予想:50.1%)
・営業利益率(調整後):21.0%(予想:19.5%)
・FCF:3.28億ドル(予想:12.6億ドル)
(4-6月・第2四半期見通し)
・売上高:50~56億ドル(予想:55.1億ドル)
・粗利益率(調整後):約50.0%(予想:50.4%)
(NY時間09:42)
AMD<AMD> 83.28(-6.63 -7.37%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美