明日注目すべき【好決算】銘柄 リリカラ、JAL、加藤産 (2日大引け後 発表分)
5月2日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
リリカラ <9827> [東証S] ★1-3月期(1Q)経常は69%増益・上期計画を大幅超過
◆23年12月期第1四半期(1-3月)の経常利益(非連結)は前年同期比68.7%増の7億円に拡大して着地。主力のインテリア事業が昨年実施した値上げなどによって採算が大きく改善したことが寄与。オフィス空間の設計・施工などを手掛けるスペースソリューション事業が黒字化したことも大幅増益に貢献した。
上期計画の4.6億円をすでに52.2%も上回っており、業績上振れが期待される。
クリエイト <3024> [東証S] ★前期経常を33%上方修正、配当も2円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の5.1億円→6.7億円に32.5%上方修正。増益率が55.0%増→2.1倍に拡大する見通しとなった。素材高騰による各製品の値上げ攻勢の中、戦略的な仮需対応、販売先への価格転嫁などが進んだことが要因。関連会社における価格改正の浸透や大型案件の受注に加え、運送業者の買収効果なども上振れに貢献した。
併せて、前期の年間配当を従来計画の22円→24円(前の期は12円)に増額修正した。
三谷セキサン <5273> [東証S] ★前期経常を22%上方修正・3期ぶり最高益、配当も23円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の87億円→106億円に21.8%上方修正。増益率が3.9%増→26.6%増に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。主力のパイル部門で半導体工場などの大型物件の特需によって販売量が増加したことが寄与。ホテル事業における稼働率や客室単価の改善に加え、IT関連事業でハードより収益性の高いソフト開発の売り上げが増加したことも利益を押し上げた。
併せて、前期の年間配当を従来計画の49円→72円(前の期は44円)に大幅増額修正した。
赤阪鉄 <6022> [東証S] ★前期経常を一転52%増益に上方修正
◆23年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の1億2000万円→3億円に2.5倍上方修正。従来の39.1%減益予想から一転して52.3%増益見通しとなった。収益性の高い部分品や修理工事の売り上げが増加したことに加え、補助金収入などの営業外収益が計画を大幅に上回ったことが上振れの要因。
TOA <6809> [東証P] ★今期経常は24%増益へ
◆23年3月期の連結経常利益は前の期比12.6%減の21億円に落ち込んだものの、続く24年3月期は前期比23.6%増の26億円に拡大する見通しとなった。今期は付加価値の拡大によって収益基盤を強化し、新成長分野の探索と創造を通じて成長を加速させる計画。
SPK <7466> [東証P] ★今期経常は1%増で10期連続最高益、6円増配へ
◆23年3月期の連結経常利益は前の期比27.2%増の29.1億円になり、従来予想の24.3億円を上回って着地。続く24年3月期も前期比1.4%増の29.5億円に伸び、10期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は自動車用補修部品の海外販売が引き続き好調に推移するなか、9.7%の増収を見込む。
併せて、今期の年間配当は前期比6円増の50円に増配する方針とした。
JAL <9201> [東証P] ★前期最終が上振れ着地・今期は60%増益、前期配当を5円増額・今期は15円増配へ
◆23年3月期の連結最終損益は344億円の黒字(前の期は1775億円の赤字)に浮上し、従来予想の250億円の黒字を上回って着地。24年3月期の同利益は前期比59.8%増の550億円に拡大する見通しとなった。今期は旅客需要のさらなる回復を背景に国内線、国際線の旅客収入が増加し、20.5%の大幅増収を見込む。
併せて、前期の年間配当を20円→25円(前の期は無配)に増額し、今期も前期比15円増の40円に大幅増配する方針とした。
加藤産 <9869> [東証P] ★上期経常を22%上方修正、通期も増額、配当も8円増額
◆23年9月期上期(22年10月-23年3月)の連結経常利益を従来予想の80.5億円→98億円に21.7%上方修正。売上単価の上昇に加え、外食向け酒類販売の復調や海外事業のコロナ禍からの需要回復が寄与する。また、想定を上回るコストコントロール効果も利益を押し上げる。
上期業績の好調に伴い、通期の連結経常利益も従来予想の154億円→170億円に10.4%上方修正。増益率が0.1%増→10.5%増に拡大し、従来の5期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
併せて、年間配当を従来計画の89円→97円(前期は83円)に増額修正した。
株探ニュース