三菱UFJ、第一生命HDなど軟調、欧米金融不安とAT1債への懸念もくすぶる
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが総じて軟調、第一生命ホールディングス<8750>も続落歩調で生保株も冴えない動き。米地銀の相次ぐ破綻を受け金融システム不安がくすぶっている。前週末5日の米国株市場では、それまで下値を模索していたゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン<JPM>など大手金融株のほか、売り込まれていた地銀株も揃って買い戻され、全体相場の戻り足に貢献したが、依然として投資家の不安心理は拭い切れない状況だ。今月2~3日に行われたFOMCでFRBは市場予測通り0.25%の政策金利引き上げを決めたが、6月のFOMCで追加利上げの可能性も意識されており、米景気失速への警戒感が重荷となっている。これは米国事業を展開するメガバンクや大手生保にとっても風向きが悪く、「パッケージ化された海外金融機関のAT1債の影響を警戒する向きも少なくない」(中堅証券ストラテジスト)とする声もある。