本日注目すべき【好決算】銘柄 ピアズ、JFE、大ガス (8日大引け後 発表分)

注目
2023年5月9日 7時01分

5月8日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

ピアズ <7066> [東証G]  ★今期経常を一転5.2倍増益に上方修正

◆23年9月期の連結経常利益を従来予想の3600万円(予想レンジ中値)→3億6800万円(同)に10倍上方修正。従来の49.3%減益予想から一転して5.2倍増益見通しとなった。店舗DX領域でオンライン接客システムの利用ID数が大幅に増加することが寄与。セールスプロモーション領域でイベント案件の受託が回復傾向にあるなか、利益率の高い案件を獲得したことも上振れにつながる。

マクニカホールディングス <3132> [東証P]  ★今期経常は5%増で4期連続最高益、10円増配へ

◆23年3月期の連結経常利益は前の期比60.1%増の568億円に拡大して着地。続く24年3月期も前期比4.7%増の595億円に伸び、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は主力の半導体ビジネスが産業機器市場や車載市場で引き続き堅調に推移するほか、ネットワーク事業はエンドポイントセキュリティが成長を牽引する。

併せて、前期の年間配当を130円→140円(前の期は100円)に増額し、今期も前期比10円増の150円に増配する方針とした。

セルシス <3663> [東証S]  ★1-3月期(1Q)経常は21%増益で着地、上期計画にほぼ到達

◆23年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比20.5%増の5.5億円に伸びて着地。主力のイラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」が大型のメジャーバージョンアップ効果などで、海外を中心に出荷本数が大きく伸びたことが寄与。

上期計画の5.7億円に対する進捗率は96.9%に達しており、業績上振れが期待される。

スパバッグ <3945> [東証S]  ★前期経常を39%上方修正

◆23年3月期の連結経常損益を従来予想の3.4億円の黒字→4.7億円の黒字(前の期は5億円の赤字)に38.8%上方修正した。人流増加に伴う包装資材需要の回復継続を背景に、売上高が計画を上回ったことが寄与。事業構造改革における生産体制の効率化や不採算事業の見直し、固定費削減を進めたことも上振れに貢献した。

CEHD <4320> [東証P]  ★上期経常を29%上方修正、通期も増額

◆23年9月期上期(22年10月-23年3月)の連結経常利益を従来予想の6.5億円→8.3億円に28.8%上方修正。主力の電子カルテを含む医療情報システムで利益率の高い案件が多かったことに加え、販管費の抑制や外注費の減少なども利益を押し上げた。

上期業績の好調に伴い、通期の同利益も従来予想の11億円→12.5億円に13.6%上方修正。増益率が5.4%増→19.7%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

TMN <5258> [東証G]  ★前期最終を72%上方修正

◆23年3月期の最終損益(非連結)を従来予想の3.9億円の黒字→6.7億円の黒字(前の期は3.8億円の赤字)に72.3%上方修正した。顧客のQR・バーコード決済取引高が増加し、手数料収入が伸びたことが寄与。センター利用料にかかる原価低減に加え、繰延税金資産の計上による税金負担の減少も利益を押し上げる。

JFE <5411> [東証P]  ★今期最終は17%増益、20円増配へ

◆23年3月期の連結最終利益は前の期比43.5%減の1626億円に落ち込んだが、続く24年3月期は前期比16.8%増の1900億円に回復する見通しとなった。今期は自動車分野を中心に鋼材需要が回復するほか、構造改革効果や操業改善、高炉改修費用の減少を見込む。また、原料高騰分の販売価格への転嫁を一段と進める計画。加えて、欧州個別工事の一時損解消などによるエンジニアリング事業の利益改善も増益に貢献する。

併せて、今期の年間配当は前期比20円増の100円に増配する方針とした。配当利回りは6.12%。

協立電機 <6874> [東証S]  ★今期経常を28%上方修正・4期ぶり最高益、配当も5円増額

◆23年6月期の連結経常利益を従来予想の18億円→23億円に27.8%上方修正。増益率が12.3%増→43.5%増に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。売上高が堅調に推移するなか、利益確保を重視した営業施策の推進で採算が改善することが要因。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の65円→70円(前期は55円)に増額修正した。

ナンシン <7399> [東証S]  ★前期最終を2.8倍上方修正

◆23年3月期の連結最終利益を従来予想の2億円→5.5億円に2.8倍上方修正。増益率が12.4%増→3.1倍に拡大する見通しとなった。為替差益が想定以上に膨らんだことに加え、英子会社の清算結了に伴う関係会社清算益を計上することが上振れの要因。

大ガス <9532> [東証P]  ★今期経常は2.1倍増で8期ぶり最高益、5円増配へ

◆23年3月期の連結経常利益は前の期比33.4%減の756億円に落ち込んだが、続く24年3月期は前期比2.1倍の1590億円に急拡大し、8期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期は米フリーポートLNG液化基地の運転再開や原料価格の変動に伴うタイムラグ差損益の改善などを背景に、V字回復を見込む。

併せて、今期の年間配当は前期比5円増の65円に増配する方針とした。

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