セレンディップ・ホールディングス---23年3月期は2ケタ増収増益、全てのセグメントで売上高が増加

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2023年5月11日 13時11分

セレンディップ・ホールディングス<7318>は10日、2023年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比10.1%増の151.95億円、営業利益が同66.8%増の3.25億円、経常利益が同93.6%増の3.47億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同56.3%増の3.12億円となった。

モノづくり事業の売上高は同9.6%増の142.30億円、セグメント利益は同84.4%増の3.89億円となった。自動車内外装部品製造、自動車精密部品製造においては、期初から半導体供給不足や供給網の混乱に伴う自動車メーカーの生産計画見直しによる減産の影響を受けていたが、期末にかけて自動車メーカーの国内生産は大きく挽回し増収となったことに加えて、製造スタッフの多能工化を推進し更なる生産性向上を実現したことで固定費が削減したことも増益に寄与した。FA装置製造においては、供給面での制約は残るものの、新規顧客の獲得や主要顧客の設備投資活動の再開により受注は回復し、増収・増益となった。

プロフェッショナル・ソリューション事業の売上高は前年同期比7.9%増の12.74億円、セグメント損失は0.53億円(前年同期は0.08億円の利益)となった。プロ経営者派遣においては、中堅・中小モノづくり企業から事業承継案件、事業再生案件の同社への持ち込みが増加している。経営コンサルティングにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大により大手製造メーカーの生産活動停滞等を受け、その仕入先である中小製造業の業績が悪化し、経営改善支援に対するニーズが増加している。また、DXに対する取り組みの本格化、中堅・中小企業の基幹システムの再構築需要の増加に伴い、ITコンサルティングのニーズも増加している。これらによりコンサルティング事業部の売上高は同110.9%増と伸長し、当セグメントの増収要因となった。一方で、経営課題を抱える中堅・中小企業の課題解決・成長に更に寄与するための積極的な人材採用により人件費や採用費等が増大したことに加え、事業拡大のための本社移転に伴う費用が発生したことが当セグメントの減益要因となっている。エンジニア派遣においては、中堅・中小企業の成長を支援するため、経営基盤の強化、エンジニアのリスキリング強化、経営効率の合理化を徹底し、新しいIotソリューションの開発とDXに注力している。

インベストメント事業の売上高は同65.2%増の1.13億円、セグメント損失は0.10億円(前年同期は0.24億円の損失)となった。モノづくり企業を中心とした再生型事業承継支援サービス、フィナンシャル・アドバイザリー等の企業経営サポートを積極的に進めており、特にフィナンシャル・アドバイザリー案件の成約数は増加している。また、当年度において、金融機関等との業務提携による初の共同投資の実行及びフィナンシャル・アドバイザリー売上を計上したこと並びにセレンディップ・フィナンシャルサービスとSBI新生銀行グループの共同ファンドである「日本ものづくり事業承継基金1号投資事業有限責任組合」設立によって管理業務に伴う報酬の受取が発生している。一方で、活動を更に強化するべく人材採用を強化し、人件費や採用費等が増大した。

2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比10.6%増の168.00億円、営業利益が同37.5%増の4.47億円、経常利益が同6.5%増の3.70億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同26.4%減の2.30億円を見込んでいる。

《AS》

提供:フィスコ

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