神戸鋼は年初来高値更新、価格転嫁進め今期純利益38%増へ
神戸製鋼所<5406>は1000~1100円近辺のもみ合いを一気に上放れ、年初来高値を更新。11日の取引終了後に発表した23年3月期決算は利益が大幅に上振れして着地。続く24年3月期業績についても、売上高が前期比8.4%増の2兆6800億円、純利益が同37.8%増の1000億円と好調な見通しを示しており、これを好感した買いが集まっている。
23年3月期の売上高は前の期比18.7%増の2兆4725億円(従来予想2兆4900億円)、純利益が同20.8%増の725億6600万円(同620億円)だった。販売価格改善の進展による鉄鋼メタルスプレッドの改善や、一般炭市況の下落に伴う電力での燃料費調整の時期ずれ影響の解消などが利益面で大きく寄与した。
今期は鉄鋼メタルスプレッドの改善に加え、アルミ板や素形材、溶接、建設機械での調達コスト上昇分の価格転嫁を進め収益を確保する方針。配当予想は未定(前期40円)とした。