話題株ピックアップ【夕刊】(1):長野計器、レーサム、大阪チタ

注目
2023年5月15日 15時14分

■長野計器 <7715>  1,618円  +300 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

長野計器<7715>が続急騰してストップ高の1618円に買われ、年初来高値を更新。前週末12日の取引終了後に発表した24年3月期連結業績予想で、売上高678億円(前期比12.0%増)、営業利益61億円(同29.1%増)、純利益40億円(同17.3%増)と大幅増益を見込むことが好感された。圧力センサ事業で半導体業界向けや産業機械業界向け、プロセス業界向け売り上げの増加を見込むほか、自動車搭載用圧力センサや建設機械搭載用圧力センサの回復を予想する。また、計測制御機器事業で自動車・電子部品関連業界向けエアリ-クテスターや工場生産自動化設備用の空気圧機器の売り上げ増加を見込む。なお、23年3月期は売上高605億4300万円(前の期比10.2%増)、営業利益47億2500万円(同33.0%増)、純利益34億1000万円(同35.7%増)だった。あわせて26年3月期に売上高753億円、営業利益97億円を目指す中期経営計画を発表したことも好材料視された。既存事業の競争力強化やグローバル戦略の強化、新たな事業領域の拡大などにより目標達成を目指すとしている。

■レーサム <8890>  1,714円  +300 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値

12日に決算を発表。「今期経常は31%増で16期ぶり最高益、120円増配へ」が好感された。

レーサム <8890> [東証S] が5月12日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比23.0%増の128億円に伸び、24年3月期も前期比30.7%増の168億円に拡大を見込み、16期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増益になる。

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■大阪チタ <5726>  3,230円  +493 円 (+18.0%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位

大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が急反発し、ストップ高の水準となる前営業日比503円高の3240円に買われる場面があった。前週末12日の取引終了後、23年3月期の単体決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比25.4%増の540億円、最終利益は同20.8%増の53億円を見込む。更に増配の見通しも示しており、材料視されたようだ。チタン事業は航空機向け需要が着実に増加すると想定。一般産業用途の需要も堅調に推移するとみる。販売価格の適正化も進める方針。また、同社は前期の年間配当を従来の予想から15円増額修正したうえで、今期の年間配当予想を前期比5円増配の40円とした。

■青山商事 <8219>  1,118円  +150 円 (+15.5%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率7位

青山商事<8219>がストップ高の水準となる前営業日比150円高の1118円に買われ、年初来高値を更新した。前週末12日の取引終了後、23年3月期の連結決算と、24年3月期の業績と配当予想を開示した。配当に関しては、前期の年間配当をこれまでの予想から5円増額したうえで、今期の年間配当予想は前期比16円増配の42円とし、材料視されたようだ。23年3月期の売上高は前の期比10.6%増の1835億600万円、最終利益は同3.2倍の42億7800万円だった。コロナ禍で停滞した買い替え需要の回復などを背景に、主力のビジネスウェア事業が好調だった。24年3月期は売上高で1970億円、最終利益で70億円を見込む。不動産賃貸料や不動産賃貸原価に関する計上方法の変更があり、決算短信に前期と比較した増減率の記載はない。

■ゼンショHD <7550>  5,130円  +665 円 (+14.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

ゼンショーホールディングス<7550>は大幅高で上場来高値圏を突き進む展開。前週末12日の取引終了後に24年3月期業績予想を発表し、売上高は前期比15.2%増の8984億6600万円、営業利益は同84.5%増の400億9000万円と前期に続き過去最高を更新する見込み。配当も前期比16円増の40円としており、これらが好感された。新型コロナウイルスの行動制限緩和や、企業の賃上げによる消費活動の回復が追い風となる見通し。同時に発表した23年3月期決算は、売上高が前の期比18.4%増の7799億6400万円、営業利益が同2.4倍の217億3400万円だった。前の期に協力金収入を計上した反動で純利益段階では小幅な減益となった。

■Jトラスト <8508>  445円  +54 円 (+13.8%)  本日終値

12日に決算を発表。「1-3月期(1Q)最終は2.5倍増益で着地」が好感された。

Jトラスト <8508> [東証S] が5月12日大引け後(16:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。23年12月期第1四半期(1-3月)の連結最終利益は前年同期比2.5倍の91.2億円に急拡大し、通期計画の130億円に対する進捗率は70.2%に達し、さらに前年同期の29.2%も上回った。

⇒⇒Jトラストの詳しい業績推移表を見る

■日本精工 <6471>  881円  +105 円 (+13.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

日本精工<6471>が4日ぶりに急反発し、年初来高値を更新した。前週末12日の取引終了後、23年3月期の連結決算とともに、自社株買いの実施を発表した。更に、今期の最終利益は前期比38.5%増の255億円となる見通しを示しており、好感されたようだ。同社は取得総数2500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.8%)、取得総額220億円を上限とする自社株買いを5月15日から6月30日の間に実施する。今期の売上高は前期比5.5%増の9900億円を予想。自動車向けの需要の回復などを想定し、業績予想に織り込んだ。23年3月期の連結決算は、売上高が前の期比8.4%増の9380億9800万円、最終利益が同11.0%増の184億1200万円だった。売価転嫁の実施などを背景に、業績は計画を上回って着地した。加えて、ステアリング事業を統括する連結子会社のNSKステアリング&コントロール(NS&C)が、再生事業ファンドのジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)を割当先とする種類株式を発行すると発表した。NS&Cは日本精工の持ち分法適用会社となる予定。連結業績に与える影響については現在、精査中とした。日本精工は買収防衛策の廃止の決定も開示している。

■eWeLL <5038>  4,660円  +530 円 (+12.8%)  本日終値

eWeLL<5038>が3連騰。前週末12日の取引終了後、23年12月期の単独業績予想について、売上高を20億600万円から21億円(前期比31.0%増)へ、営業利益を8億900万円から8億6400万円(同24.8%増)へ、純利益を5億4400万円から6億円(同33.6%増)へ上方修正したことが好感された。第1四半期(1~3月)において、顧客の増加に伴い「iBow」「iBowレセプト」に加え、BPOサービスの利用が順調に増加し、業績が計画よりも好調に推移したことが要因。また、今後も継続して業績拡大が見込まれるとしている。なお、第1四半期決算は前年同期に四半期決算を開示していないため比較はできないものの、売上高4億6600万円、営業利益2億2300万円、純利益1億5400万円だった。

■アズビル <6845>  4,405円  +485 円 (+12.4%)  本日終値

12日に決算を発表。「今期経常は微減益、前期配当を1円増額・今期は7円増配へ」が好感された。

アズビル <6845> [東証P] が5月12日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比8.9%増の321億円に伸びたが、24年3月期は前期比0.1%減の321億円とほぼ横ばい見通しとなった。同時に、前期の年間配当を65円→66円(前の期は60円)に増額し、今期も前期比7円増の73円に増配する方針とした。

⇒⇒アズビルの詳しい業績推移表を見る

同時に発表した「2.9%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の2.9%にあたる400万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月15日から9月22日まで。取得した自社株は10月31日付で全て消却する。

■ダブルスタンダード <3925>  2,354円  +243 円 (+11.5%)  本日終値

ダブルスタンダード<3925>が続急伸し、年初来高値を更新した。前週末12日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。最終利益は前期比6.5%増の17億3100万円の見通し。前期に続き最高益を更新する計画を示したほか、年間配当予想は同5円増配の55円としており、これらを評価した買いが入ったようだ。今期の売上高は同11.4%増の77億円を見込む。主力サービスのデータクレンジングを主体とした既存サービスの売り上げが堅調に推移する。データクレンジングプラットフォームを活用したビッグデータ処理サービスなどの案件の発生も想定し、更なる成長を見込む。

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