ダウ先物は101ドル安で推移 ホーム・デポの決算が弱い=米国株
米株価指数先物(6月限)(NY時間08:50)
ダウ先物 33297(-101.00 -0.30%)
S&P500 4138.50(-11.50 -0.28%)
ナスダック100先物 13439.00(-29.00 -0.22%)
米株価指数先物市場でダウ先物は101ドル安で推移している。取引開始前に発表になったダウ採用銘柄のホーム・デポ<HD>の決算が嫌気されている模様。既存店売上高の減収が予想以上に膨らんだほか、通期の既存店売上高のガイダンスも下方修正した。
米債務上限問題に関する議論を監視し、中国の景気回復が勢いを失っていることを示すデータと金融政策に関するコメントを比較検討する中、全体的には様子見気分が強い。市場の警戒感を示すVIX指数は18を下回る水準での推移が続いており、懸念が多い割には市場は落ち着いた雰囲気となっている。
ただ、米株式市場の上昇は5月に入って失速しており、投資家は粘り強い高インフレと長期金利上昇による成長への影響を懸念している。市場からは、「FRBは当面、景気動向を見ながら利上げ停止すると考えているが、厳しい景気後退やインフレが2%に戻らない限り、年内に利下げするとは考えにくい」との声や、「マクロの数値は弱くなっているものの、崖から落ちているわけではない。いまのところ、減速はあるだろうが、世間で警戒されているような厳しいものにはならない」といった声も出ている。
「成長鈍化と消費低迷を背景に、米国株のリスク・リワードは魅力的ではない。ソフトランディングのシナリオでは、S&P500は年末までに4400まで上昇する可能性があるが、景気後退に転じた場合は3300まで下落する可能性がある」との見方も聞かれた。
米債務上限問題については、バイデン大統領とマッカーシー下院議長(共和)ら議会指導者らが本日再度会談する予定。市場では妥協点を見い出せるのではとの楽観的な雰囲気が広がっている。マッカーシー議長は何も進展がないと強硬姿勢を堅持しているものの、バイデン大統領からは楽観的な発言も聞かれる。ただ、本日の会談で完全解決とはならず、ぎりぎりまで攻防戦は繰り広げられるであろうが、市場は比較的楽観的かつ慎重に動向を注視している状況。
なお、先ほど4月の米小売売上高が発表になり、ガソリンと自動車を除いたコア指数が予想を上回り、堅調な個人消費を示した。ただ、小売売上高はインフレ調整はされていない。
【恐怖指数】VIXスポット(NY時間:08:47)
スポット 17.61(+0.49 +2.86%)
(NY時間09:00) 時間外
ホーム・デポ<HD> 281.21(-7.33 -2.54%)
アップル<AAPL> 171.64(-0.43 -0.25%)
マイクロソフト<MSFT> 309.26(-0.20 -0.06%)
アマゾン<AMZN> 110.66(-0.54 -0.49%)
アルファベット<GOOG> 116.88(-0.08 -0.07%)
テスラ<TSLA> 166.50(+0.15 +0.09%)
メタ・プラットフォームズ<META> 237.95(-0.91 -0.38%)
AMD<AMD> 97.28(-0.12 -0.12%)
エヌビディア<NVDA> 288.21(-1.32 -0.46%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美