<マ-ケット日報> 2023年5月17日
17日の市場は日経平均が力強く5日続伸。終値は前日比250円高の3万0093円で4日連続の年初来高値更新となった。日経平均の3万円台乗せは21年9月以来1年8カ月ぶりのこと。トピックスに至っては90年8月以来の高値に達している。この日も米株安などおかまいなしに景気・業績の安定している日本株が外国人買いの受け皿に。1-3月GDP速報値の上ブレも後押し材料となって3万円乗せを確固たるものにしている。同時進行する円安も側面支援要因となった。
昨日の米国市場は消費関連株が売られてダウ平均は大幅反落した。朝方に決算を発表したホーム・デポの決算が事前予想を下回ったことから米国の消費全体が下振れするとの懸念が広がった。4月の小売売上高も増加ながら事前予想に届かずミクロ、マクロ両面でこの日は売り材料が揃ってしまった。米債務上限問題も引き続き上値を重くさせている。一方、S&P500種やナスダック指数は下げ幅が限定的で、ダウ平均の下げほど全体に売り物が広がっていない様子。
さて、東京市場は回復期に入ったGDP、アジア株高、円安などに支えられて日経平均がついに3万円の大台へと乗せている。高値警戒感や過熱感から売り物も一定量出るが、下値はザラバですぐに拾われほとんど押すことなく着々と水準訂正を進めている。そのため3万円も一種の通過点となりそうだ。依然としてPBR1倍割れ銘柄も多く(全体の約4割)株高の流れは続きそうである。(ストック・データバンク 編集部)