注目銘柄ダイジェスト(前場):アーレスティ、リコー、パレモ・HDなど
エスユーエス<6554>:860円(+27円)
大幅に3日ぶり反発。20万株(約1.67億円)を上限として自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は2.23%。19日朝の立会外取引(ToSTNeT-3)で買い付けを委託する。エスユーエス株は16日に直近高値(908円)を付けた後、18日に年初来安値(823円)まで下落しており、値頃感があると見た向きの買い戻しも入っているようだ。
メタリアル<6182>:1359円(+28円)
大幅に3日ぶり反発。グループ会社のMATRIX(東京都千代田区)がAIが人の話に耳を傾け、褒めて、励ますことで心を癒すメタ・スナック「AIママ」β版を公開したと発表している。おしゃべりや雑談のほか、仕事や人間関係、恋愛などの悩みや相談事も受け入れてくれる。他の人が入ってこないため、AIママと2人きりの空間で安心して話せるという。Androidスマートフォンやパソコンなどで体験できる。
ヘッドウォーター<4011>:18400円(+900円)
大幅に反発。ソニーグループ<6758>傘下のミーク(東京都渋谷区)と連携し、エッジAIソリューション事業を強化すると発表している。ミークはソニーグループのテクノロジーを活用したIoT通信回線プラットフォームを提供している。連携により、屋外や移動環境向けに低容量、低コストで利用可能なIoT回線を提供できるようになる。今後、物流DXやスマートシティなどの事業領域に対し、AIソリューションを開発・提供していく。
フジHD<4676>:1376円(+55円)
大幅反発。前日に自己株式の取得実施を発表しており、買い材料視される展開になっている。発行済み株式数の4.4%に当たる1000万株、100億円を取得上限としており、取得期間は19日から24年3月31日まで。機動的な資本政策を遂行し、資本効率の向上を通じて資本収益性を高めることで、株主利益の向上を図ることが目的としている。株価が昨年来の高値水準にある中、一段の需給改善につながるとの期待が先行する形に。
アーレスティ<5852>:690円(+97円)
大幅続伸。前日に23年3月期の決算を発表、営業利益は0.2億円となり、4月27日に下方修正した水準での着地に。前期大幅赤字からは黒字転換となる。一方、24年3月期は22億円と大幅な増益の見通しとしている。年間配当金も前期比5円増の15円を計画へ。とりわけ、ダイカストの北米セグメントにおける収益回復を想定しているようだ。業績変化率の大きさにインパクトが先行へ。
リコー<7752>:1124円(+71円)
大幅続伸。東芝<6502>とオフィス向け複合機やコピー機など事務機の生産部門を統合すると報じられている。本日にも発表するもようだ。両社では生産や設計、開発機能を集約した統合新会社を24年に立ち上げ、出荷ベースで世界最大手になるもよう。出資比率は同社が過半を握るとされている。企業の業務デジタル化やオフィス離れで事務機の需要が急減しているなか、業界再編の動きをポジティブ視する動きが優勢に。
パレモ・HD<2778>:218円(+22円)
大幅反発。「継続企業の前提に関する注記」について、本日提出予定の有価証券報告書より記載を解消することになったと発表、買い安心感の高まりにつながっている。5月19日を期限としていた借入金に関し、570百万円を各金融機関の融資残高に応じて均等に返済し、返済後の融資残高に関しては、24年5月20日まで引き続き残高を維持してもらう旨が同意されたもようだ。今後も運転資金及び投資資金を十分に賄える状況と判断。
スルガ銀<8358>:525円(+15円)
大幅に4日続伸。前日にクレディセゾンとの資本業務提携を正式に発表。クレディセゾンが同行株の15.12%を保有して持分法適用会社化、同行でもクレディセゾン株4.44%を保有する。前日伝わった観測報道に沿った内容ではあるが、加えて、発行済み株式数の18.58%、220億円を上限とする自社株買いの実施も発表している。資本提携に伴う株式価値の希薄化も抑制されることになり、追加の支援材料となる形へ。
《ST》