NY株式:米国株式市場はまちまち、債務上限合意も議会採決に懸念
ダウ平均は50.56ドル安の33,042.78ドル、ナスダックは41.74ポイント高の13,017.43で取引を終了した。
週末にバイデン大統領とマッカーシー下院議長が債務上限の引き上げで合意したことを受け、寄り付きは上昇。しかし、合意案に民主・共和両党それぞれから一部議員の反対が予想されていることから、議会採決の行方に対する警戒感が相場の重しとなった。ダウ平均は終盤にかけて下げ幅を縮小し、小幅安で終了。ナスダック指数は長期金利の低下やエヌビディア(NVDA)の上昇が相場を支えるも伸び悩んだ。セクター別では自動車・自動車部品が大きく上昇したほか半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器などが上昇。一方で家庭・パーソナル用品、食品・飲料・タバコの下げが目立った。
半導体メーカーのエヌビディアは先週の好決算が引き続き上昇を後押しし、一時、時価総額が1兆ドルを突破。同業のブロードコムなど他のAI関連株にも買いが入った。自動車メーカーのフォード(F)、暗号資産取引所のコインベース(COIN)はアナリストの投資判断の引き上げを受けて上昇。電気自動車(EV)メーカーのテスラは、イーロン・マスクCEOが中国を訪問し、秦剛外相と会談したことが伝わり上昇した。一方、原油、天然ガス生産のシェブロン(CVX)や石油化学メーカーのエクソンモービル(XOM)は原油および天然ガスの価格が下落したことで売られた。
エヌビディアは一時7%超上昇し、上場来高値を更新するとともに半導体メーカーとして世界で初めて時価総額1兆ドルに達した。1兆ドルを達成したことがある企業はアルファベットやアマゾン・ドット・コムなど世界で9社しかない。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》