話題株ピックアップ【夕刊】(1):エーザイ、ソフトバンクG、エニーカラー
■松屋 <8237> 1,147円 +62 円 (+5.7%) 本日終値
松屋<8237>が続急伸した。1日の取引終了後、5月の売上速報を発表した。銀座店の売上高は前年同月比42.7%増と好調に推移しており、業況を好感した買いが入ったようだ。銀座店の売上高は、コロナ禍前の2019年5月に比べると約17%増となった。化粧品やラグジュアリーブランド、時計の販売が富裕層の顧客を中心に大きく伸びた。免税売上高も台湾や韓国、香港、タイをはじめとする東南アジア諸国に加え、欧米からの顧客が急増したことを受け、引き続き堅調だったという。
■エーザイ <4523> 9,500円 +450 円 (+5.0%) 本日終値
エーザイ<4523>は続伸。米バイオジェン<BIIB>と共同で開発したアルツハイマー病治療薬の「レカネマブ(商品名レケンビ)」に関し、米保健福祉省のメディケア・メディケイド・センター(CMS)が1日に声明を発表した。このなかでCMSは、米食品安全医薬品局(FDA)が完全承認を与えた場合、高齢者・障害者向け医療保険制度「メディケア」の適用対象となるとの認識を示した。エーザイ株に対しては、完全承認取得後の新薬の普及と、業績押し上げ効果への期待が膨らみ、株価の支援材料となったようだ。
■GMO-GS <3788> 3,340円 +150 円 (+4.7%) 本日終値
GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が4日ぶりに反発。午前10時ごろ、「電子印鑑GMOサイン」において、官公庁・自治体における処分通知などを電子化する「GMOサイン電子交付」の提供を開始したと発表しており、好材料視された。「GMOサイン電子交付」は、従来の紙の処分通知を、安全性と利便性を保った状態で電子交付に切り替えることができるサービス。従来は紙で発行・郵送していた補助金の採用決定通知書などの各種処分通知類を安全に電子化し、印刷・郵送などにかかる時間やコストを削減することができるようになる。また、従来の紙の文書に使用していた公印の代わりに、知事や市町村長などの職責つきの電子証明書を使用することで、なりすまし対策を行い、安全性の高い電子交付を実現することができるようになるとしている。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,971円 +246 円 (+4.3%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>がマドを開けて続伸。米国株市場では生成AIブームを背景に人工知能(AI)関連株への物色が波状的に続いている。その筆頭格が画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>で、前日の米株市場で5%を超える上昇をみせた。ソフトバンクGはこのエヌビディアの株価上昇に刺激される形で買いを呼び込んでおり、今週に入ってからは機関投資家に加え個人投資家も信用枠を使って参戦する全員参加型相場の様相を呈している。信用取組は買い長だが、このほかに貸株調達による空売りの買い戻しなども観測されるなか、踏み上げ相場の色彩を帯びている。
■ANYCOLOR <5032> 6,320円 +260 円 (+4.3%) 本日終値
ANYCOLOR<5032>が大幅反発。1日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、6月8日付で東証グロースから東証プライムへ市場変更されることになったと発表した。同社はVチューバーグループ「にじさんじ」を運営。23年4月期単独業績予想は、売上高250億円(前の期比76.5%増)、経常利益92億円(同2.2倍)を見込む。
■イーエムシステムズ <4820> 860円 +34 円 (+4.1%) 本日終値
イーエムシステムズ<4820>が3連騰。2日、改正マイナンバー法が参院本会議で可決、成立した。マイナンバーカードと健康保険証の一体化により、現行の健康保険証は2024年秋に廃止される見通し。レセプトコンピューターや電子カルテシステムの改修ニーズが一段と拡大すると見込まれるとの見方から、電子カルテや調剤薬局向けデータ管理システムを手掛ける同社に投資家の関心が向かったようだ。マイナカード対応のICカードリーダーを手掛けるエレコム<6750>や、顔認証付きICカードリーダーを製造・販売するレスターホールディングス<3156>も堅調に推移している。
■ADEKA <4401> 2,501円 +63 円 (+2.6%) 本日終値
ADEKA<4401>が5日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「ADEKAは8月、先端半導体の回路形成に使うフォトレジスト(感光剤)向けの材料の生産を2倍に増やす」と報じられたことが好材料視された。記事によると、増産するのは特定の波長の光に反応する「光酸発生剤」という材料で、半導体ウエハーの回路形成に使うフォトレジスト向けの材料という。千葉工場(千葉県袖ケ浦市)に増設した生産ラインを稼働させることで供給量を増やし、シェア拡大を目指すという。
■科研製薬 <4521> 3,585円 +85 円 (+2.4%) 本日終値
科研製薬<4521>が高い。午前9時ごろ、原発性腋窩多汗症治療剤「エクロック」について、韓国ドンファ・ファーマ社(ソウル市)と韓国における独占的販売契約を締結したと発表したことが好感された。同薬は、米ボタニックスSB社の許諾を受けて、科研薬が日本初の原発性腋窩多汗症用の外用剤として20年11月から販売している。今回の契約締結は、ボタニックス社から付与されたアジア主要国のサブライセンス権により、ドンファ社に韓国における独占的な開発及び販売の権利を供与するもので、これに伴い科研薬は、ドンファ社から契約一時金、マイルストン及び販売額に応じたロイヤルティーを受け取ることになる。なお、同件による24年3月期業績への影響は業績予想に織り込み済みとしている。
■アサヒホールディングス <5857> 1,950円 +43 円 (+2.3%) 本日終値
アサヒホールディングス<5857>が続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「倉庫事業に参入する」と報じられたことが好材料視された。記事によると、ニューヨーク商品取引所(COMEX)から認可を得て、米国で投資家の裏付け資産となる金や銀を保管するという。米関連会社が貴金属倉庫を運営し、手数料収入で安定した収益を見込むとしている。
■トランス・コスモス <9715> 3,325円 +70 円 (+2.2%) 本日終値
トランス・コスモス<9715>が反発。この日、企業や自治体と生活者をつなぐオンラインコミュニティーの構築・運営を行うクオン(東京都港区)と共同で、「みんなのメタバースコミュニティ」をオープンしたと発表しており、好材料視された。「みんなのメタバースコミュニティ」は、メタバースを日常的に楽しんでいる人から、「メタバースって何?」という人まで、誰でも参加できるファンコミュニティ。トークテーマに回答したり、ほかの参加者の体験談を読んだり、参加者同士の交流を楽しみながらメタバースについての理解を深めることができるという。クオンが運営するオンライン上のファンコミュニティープラットフォーム「“絆”のコミュニティ」上に開設され、8月21日まではオープン記念キャンペーンも行われている。
株探ニュース