NY株式:米国株式市場は小反発、FOMC控え様子見姿勢
ダウ平均は10.42ドル高の33,573.28ドル、ナスダックは46.99ポイント高の13,276.42で取引を終了した。
相場を動かす材料が乏しいなか序盤は軟調に推移。来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、様子見姿勢が広がった。製薬会社のメルクや管理医療会社のユナイテッド・ヘルスなどのディフェンシブ銘柄を中心に売りが出た一方、景気敏感株やこれまで売られていた地銀株などに買いが入り、相場を支えた。ダウ平均は一時100ドル超下げたが取引終盤にかけてはプラス圏に浮上、ナスダック指数は概ねプラス圏での推移となった。セクター別では自動車・自動車部品や耐久消費財・アパレル、銀行などが上昇。一方、ヘルスケア機器・サービス、家庭・パーソナル用品の下げが目立った。
米証券規則に対する違反があったとして米証券取引委員会(SEC)に提訴された米最大の暗号資産(仮想通貨)交換業者コインベース・グローバル(COIN)が大幅安。航空機メーカーのボーイング(BA)は新たな不具合が見つかったため、787ドリームライナーの納入に一部遅れが生じると明らかにして下落。アップル(AAPL)は利益確定の売りが出たほか、前日の年次開発者会議「WWDC」での新製品の発表を受け一部アナリストが投資判断を引き下げたことで小幅安となった。一方、ヘルスケアサービスのヘルスエクイティ(HQY)が決算を受けて上昇。市場予想を上回る内容で、通期の見通しを上方修正した。
ゴールドマン・サックス・グループは、銀行セクターのストレスが和らいだことや債務上限問題の決着を受けて、米経済が向こう12カ月以内にリセッション(景気後退)に陥る確率の予想を25%に引き下げた。シリコンバレー銀行の破綻後、35%に引き上げていた。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》