8日の株式相場見通し=強弱観対立、SQ前で不安定な値動き

市況
2023年6月8日 8時00分

8日の東京株式市場は強弱観対立のなか、前日終値を挟んで上下に方向感の見えにくい不安定な値動きが予想される。前日の米国株市場では主要株価指数が高安まちまちの展開となり、景気敏感株への買いを反映してNYダウは続伸したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反落した。朝方取引開始後にカナダ中銀が政策金利を発表したが、市場予想に反し3会合ぶりとなる利上げを決定した。前日の豪中銀の利上げに続き政策金利引き上げに動いたことで、世界的なインフレ圧力が拭い切れていないとの見方が広がり、FRBの金融引き締め政策も長期化するのではないかとの思惑が米株市場の重荷となった。今月開催されるFOMCでは現状維持との見方が強まっているが、7月以降に再び利上げが行われる可能性が意識されている。これを受け東京市場でも積極的な買いが入りにくい相場環境にある。日経平均は目先高値警戒感から前日に600円近い急落をみせたが、あすにメジャーSQ算出を控え、きょうも先物主導で不安定な値動きとなることが予想される。ただ、外国為替市場では円安方向に振れており、輸出セクターには追い風となりやすい。上値は重いものの下値では押し目買い需要が活発化しそうだ。

7日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比91ドル74セント高の3万3665ドル02セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同171.523ポイント安の1万3104.895だった。

日程面では、きょうは1~3月期国内GDP(改定値)、4月の国際収支統計、5月の景気ウォッチャー調査、5月のオフィス空室率、東京おもちゃショー2023(~11日)など。海外では4月の豪貿易収支、インド準備銀行(中銀)の政策金利発表、週間の米新規失業保険申請件数など。

出所:MINKABU PRESS

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