株価指数先物【寄り前】 重要イベントを前にショートカバーが強まりやすく、軟化する局面では押し目狙いのロング対応に
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32660 +240 (+0.74%)
TOPIX先物 2249.0 +12.5 (+0.55%)
シカゴ日経平均先物 32675 +255
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
12日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。5月のNY連銀製造業景況指数がマイナス31.8と2020年4月以来の大幅低下となり、1年先のインフレ期待は4.1%と21年5月以来の低水準だった。13、14日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの観測が一段と強まり、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>、メタ・プラットフォームズ<META>など大型テック株が買われたほか、半導体株や景気敏感株の上昇が目立った。13日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)では、コアCPIの上昇率も減速すると予想されている。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、自動車・同部品、小売が上昇した一方で、エネルギー、銀行、家庭用品・パーソナル用品がさえない。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比255円高の3万2675円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中大阪比40円高の3万2460円で始まり、直後に付けた3万2440円を安値に切り返し、3万2590円まで買われた。買い一巡後は同水準で上値を抑えられる展開が続き、利食いも見られた。ただし、下値を徐々に切り上げるなか、終盤にかけて3万2590円を上放れると一気に3万2690円まで上げ幅を広げ、3万2660円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。米国ではFOMCで利上げを見送るとの観測が一段と強まり、ハイテク株主導の上昇となった。この流れを受けて、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均株価をけん引する展開が見込まれる。日経225先物は、3万2590円辺りで上値を抑えられる状況が見られたが、下値を切り上げていたことから押し目買い意欲の強さがうかがえた。そのため、終盤にかけてショートカバーの動きが強まったようである。
米CPI発表を控えて手掛けづらいところではあるが、日経225先物は7日に付けた3万2660円を突破したことで、ショートカバーを交えた上昇になりそうだ。切り上がるボリンジャーバンドの+1σと+2σに沿ったトレンドを継続するなか、3万2980円辺りまで切り上がってきた+2σが意識されてくるだろう。オプション権利行使価格の3万2500円を上放れたことにより、3万2500円から3万3000円のレンジを想定。
VIX指数は15.01に上昇した。7営業日ぶりに節目の15.00を上回ってきており、ボトム圏での推移ではあるものの、投資家心理をやや神経質にさせそうである。昨日は後場の取引開始直後に下に仕掛ける動きが見られたが、短期的な売り仕掛けには注意しつつ、軟化する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.49倍だった。ボリンジャーバンドの+1σを挟んだ推移を見せており、米国市場の流れを引き継ぐようだと、NT倍率は14.50倍を挟んだ保ち合いを上放れてくる可能性がありそうだ。
株探ニュース