前場に注目すべき3つのポイント~中小型株の相対的な出遅れ感から、修正リバウンドへの思惑が強まる~
13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■中小型株の相対的な出遅れ感から、修正リバウンドへの思惑が強まる
■稲葉製作、3Q営業利益 92.6%増 22.51億円
■前場の注目材料:トヨタ自、「全固体電池」EVで実用化、27―28年にも
■中小型株の相対的な出遅れ感から、修正リバウンドへの思惑が強まる
13日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。12日の米国市場はNYダウが189ドル高、ナスダックは202ポイント高だった。明日発表が予定されている5月の消費者物価指数(CPI)の改善期待から買い優勢の展開。米連邦準備制度理事会(FRB)が今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを停止するとの思惑も強まった。ハイテク株の上昇も相場全体を押し上げ、終盤にかけ上昇幅を拡大した。シカゴ日経225先物は大阪比255円高の32675円。円相場は1ドル139円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで一時32690円まで買われ、7日に付けた高値32660円を上回った。米FOMCのほか、米CPIなど重要な経済指標の発表を控えていることから、結果を見極めながらの展開を余儀なくされやすいものの、高値を更新してきたことから売り方の買い戻しの動きが強まりやすいだろう。また、米国では大型テック株の上昇が目立っていたことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する流れが意識されそうだ。
昨日の日経平均は前場終盤に32500円を回復した後は、こう着感の強い相場展開だった。本日も買い一巡後はこう着になりそうだが、海外投資家による日本株選好の流れは継続しており、押し目買い意欲も強いだろう。節目の32500円を上回っての推移を継続するようだと、買い遅れているファンドなどの買いも意識されそうだ。また、指数の強い値動きによって、ダブルインバースなどのヘッジに伴う調整買いなども指数を押し上げる一因になりそうである。
物色の流れとしては、指数インパクトの大きい値がさハイテク株のほか、こう着感が強まる局面においては、次第に個人主体による中小型株での短期的な値幅取り狙いに向かわせよう。また、生成AIなどのテーマ株での循環物色も活発になりそうだ。なお、昨日のマザーズ指数は3%を超える上昇で2月以来の年初来高値を更新し、昨年12月高値806.44が射程に入っている。中小型株の相対的な出遅れ感から、修正リバウンドへの思惑も強まろう。
■稲葉製作、3Q営業利益 92.6%増 22.51億円
稲葉製作<3421>が発表した2023年7月期第3四半期業績は、売上高が前年同期比11.6%増の316.23億円、営業利益は同92.6%増の22.51億円だった。鋼製物置事業及びオフィス家具事業の売上高については、価格転嫁が進んだことから、いずれも増収となった。利益については、生産・物流コストの削減に努めたことから、増益となった。営業利益の進捗率は82.1%。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(32434.00、+168.83)
・NYダウは上昇(34066.33、+189.55)
・ナスダック総合指数は上昇(13461.92、+202.78)
・1ドル=139.50-60円
・シカゴ日経先物は上昇(32675、大阪比+255)
・SOX指数は上昇(3641.66、+116.69)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・トヨタ自<7203>「全固体電池」EVで実用化、27―28年にも
・ZHD<4689>グループのLINE、証券業務撤退、野村に移管しFX特化
・システム ディ<3804>中村牧場を買収、AI関連で新規事業創出
・双日<2768>CO2回収で新会社、九大と開発推進
・パイオラックス<5988>インド工場拡張、EV部品生産増強
・NTN<6472>転がり軸受、耐荷重・寿命、“最高水準”、電動射出機向け開発
・因幡電機<9934>グループのパトライト、回転灯の海外販売強化
・東京製鐵<5423>太陽光2倍、愛知・田原工場に16億円投資
・レゾナックHD<4004>メキシコ社を子会社化、電炉の運転効率向上
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 4-6月期法人企業景気予測調査・大企業全産業景況判断指数(1-3月期:-3.0)
<海外>
・特になし
《ST》