注目銘柄ダイジェスト(前場):トーメンデバ、ジーテクト、ポートなど

市況
2023年6月19日 11時38分

ニデック<6594>:8060円(+174円)

続伸。ブラジルの航空機大手エンブラエルと合弁会社を設立し、「空飛ぶクルマ」の部品事業に参入すると発表している。合弁会社への出資比率は同社が51%となるもよう2028年までに合弁会社を通じて約200億円を投資、空飛ぶクルマ向けにモーターを開発・生産していく。第1弾として、エンブラエルの子会社に供給する計画のようだ。電動化が進む航空機向け部品を新たな事業の柱に育てる方針で、期待感も先行する流れに。

西松屋チェ<7545>:1640円(-42円)

反落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は46.4億円で前年同期比5.4%減となっている。上半期計画は同4.5%増、通期計画は前期比24.4%増であり、第1四半期減益スタートをマイナス視する動きが先行のようだ。春物・夏物衣料が順調に推移しているほか、小学校高学年向け衣料も引き続き大きく売上を伸ばしているもようだが、円安の影響などにより仕入原価が上昇し、粗利益率が低下する形になっている。

トーメンデバ<2737>:5210円(-520円)

大幅続落で下落率トップ。先週末に業績・配当予想の下方修正を発表している。24年3月期営業利益は従来予想の70億円から63億円、前期比48.5%減に、最終利益は40億円から8.5億円、同82.7%減にそれぞれ減額。メモリー製品の足元での想定以上の市況悪化継続に加えて、取引先の民事再生手続き開始に伴う特別損失の計上が背景。年間配当金も従来計画の240円から120円に引き下げ。

ジーテクト<5970>:1624円(+144円)

大幅に7営業日続伸。事業戦略に係る重要な経営指標及び株主還元方針を決定したと発表。経営指標としては、26年3月期営業利益180億円、31年3月期280億円(23年3月期128億円)などを掲げている。また、株主還元方針として新たにDOEを導入するとして、26年3月期2.0%、31年3月期3.0%(23年3月期1.6%)を目指すとしている。今後の配当水準の引き上げなどが意識される状況に。

ツバキナカシマ<6464>:845円(-46円)

大幅反落。先週末に業績・配当予想の下方修正を発表している。23年12月期営業利益は従来予想の90億円から45億円に引き下げ(22年12月期は90.6億円の赤字)。自動車生産台数の回復の遅れ、世界的な工作機械受注の落ち込み、納入先の在庫調整などによる売上収益の下振れ、オランダのスタンピング部品工場閉鎖に伴う費用増などが背景に。年間配当金も従来計画48円から30円に引き下げ、前期と同水準を見込んでいる。

エーアイ<4388>:1037円 カ -

ストップ高買い気配。米OpenAI社の生成AI「ChatGPT」のAPIを活用した法人向けAIチャットサービス「AIPal Chat」の提供を開始すると発表している。AIチャットに様々な質問ができるほか、自動で文章を生成させることも可能。入力されたデータは不正使用・誤用監視の目的で最大30日間保持され、その後削除される。エーアイの音声技術を組み合わせることで、ユーザーは音声インタフェースを使ってAIに入力できるという。

アスカネット<2438>:853円(+19円)

大幅に続伸。18万株(1.50億円)を上限として自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は1.08%。取得期間は19日から7月31日。株主還元の充実を図るとともに、経営環境の変化に対応して機動的な資本政策の遂行を可能とすることが目的。アスカネット株は15日に年初来安値を記録しており、押し目買いも入っているようだ。

ポート<7047>:2319円(+380円)

上場来高値。24年3月期の営業利益予想を従来の19.00億円から19.80億円(前期実績16.99億円)に上方修正している。第2四半期から連結子会社となる電力・ガス事業者向け成約支援サービスのFive Line(大阪市)のほか、同業のINE(東京都豊島区)の完全子会社化の影響を期初計画に加算したため。子会社化で電力成約件数は年間30万件規模となり、国内最大規模の電力成約支援事業者となるという。

《ST》

提供:フィスコ

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