話題株ピックアップ【夕刊】(1):Arent、エニーカラー、スクエニHD

注目
2023年6月19日 15時12分

■Arent <5254>  7,070円  +1,000 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値

Arent<5254>が急騰。同社はデジタルシフトの遅れる建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)コンサルティングで強みを発揮する。業績は絶好調で23年6月期営業利益は前期比2.8倍の6億7400万円予想と急拡大を見込む。更に、建設業界に特化したDXコンサルからシステム開発までワンストップで行う「プロダクト共創開発」が24年6月期も高水準の伸びを続け、営業利益は一気に10億円台に達する可能性が指摘されている。今年3月に東証グロース市場に新規上場した直近IPO銘柄の一角だが、セカンダリーで波状的な機関投資家と見られる買いが観測され、途中踊り場を形成しながらも、そこを仕込み場に再び青空圏に突入する展開がこれまで繰り返されている。

■ANYCOLOR <5032>  7,600円  +1,000 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

ANYCOLOR<5032>は5日ぶり反発。1000円高はストップ高となる7600円まで上昇し、年初来高値を更新した。同社はVチューバーグループ「にじさんじ」を運営する業界大手で、同業のカバー<5253>とともに個人投資家からの高い人気を誇る。業績は増収増益トレンドをまい進しており、前期に続き今24年4月期も過去最高業績を更新する見込み。株価は14日の決算発表を受け、利益確定売りに押される展開が続いていた。ただ、前週末16日に開示された決算説明会の内容を手掛かりに業績再評価の動きが強まったようで、週明けきょうは物色人気となっている。

■コーセル <6905>  1,364円  +117 円 (+9.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

コーセル<6905>が3連騰し年初来高値を更新した。午前11時ごろに発表した23年5月期連結決算が、売上高352億6600万円(前の期比25.6%増)、営業利益49億2600万円(同75.2%増)と従来予想の売上高337億3000万円、営業利益40億3000万円を上回って着地したことに加えて、24年5月期連結業績予想で、売上高380億円(前期比7.7%増)、営業利益53億9200万円(同9.4%増)と連続増益を見込み、年間配当予想で前期比6円増の38円を予定していることが好感された。スイッチング電源市場は、半導体製造装置関連の需要が調整局面に入ったものの、AIやIoT、5G分野の広がりやカーボンニュートラル対応によって需要拡大を見込むほか、FA関連や医療関連についても堅調に推移する見通しで、生産能力アップによって業績拡大を狙うとしている。

■ジーテクト <5970>  1,616円  +136 円 (+9.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

ジーテクト<5970>が急伸。前週末16日取引終了後、事業戦略で重要となる経営指標の目標と株主還元方針を発表。26年3月期の売上高を3500億円(23年3月期は3143億1200万円)、営業利益を180億円(同128億3600万円)に伸ばす目標を掲げた。PBR(株価純資産倍率)1倍以上の実現に向けた取り組みを進めていくとし、評価されたようだ。31年3月期の経営指標の目標値も示し、売上高は4000億円、営業利益は280億円に伸ばす方針。株主還元を巡っては、DOE(株主資本配当率)を26年3月期に2.0%、31年3月期に3.0%(同1.6%)に高めていく。

■スクエニHD <9684>  7,459円  +535 円 (+7.7%)  本日終値

スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が急伸、新高値をつけた。人気ゲームの最新作となる「FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16、FF16)」が22日、プレイステーション5(PS5)に向けに発売される。大型タイトルとあって株式市場の注目度は高く、ヒットによる業績へのポジティブな効果を期待した買いが集まったようだ。同社は発売にあたり、FF16の重要なテーマである「召喚獣合戦」を書き起こした絵画を使用した広告ジャックを、19日から東京・渋谷と大阪・梅田のデジタルサイネージを皮切りに実施する予定。また、東京・新宿のアルタ前広場のクロス新宿ビジョンには「召喚獣合戦3D」広告が公開されるという。

■ジャムコ <7408>  1,460円  +94 円 (+6.9%)  本日終値

ジャムコ<7408>が急反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「米ボーイングと欧州エアバスは18日までに、今後20年間の航空機長期需要予測を発表した。両社ともに2022年時点の長期需要予測から上方修正した」と報じられており、ボーイング<BA>向けをはじめ航空機向けラバトリー(化粧室)やギャレー(厨房設備)を手掛ける同社に思惑的な買いが向かったようだ。記事によると、アジア需要が牽引するほか、燃費の良い最新世代の機体に置き換わる需要も寄与するという。同社の事業環境にもプラスに働くことが予想されている。

■平田機工 <6258>  8,820円  +540 円 (+6.5%)  本日終値

平田機工<6258>が高い。2021年1月高値の8850円を上抜け、およそ5年ぶりの高値圏に浮上している。同社は生産設備システムの製造販売を手掛け、なかでも世界的に普及拡大が進む電気自動車(EV)向けで旺盛な需要を捉えている。前23年3月期業績は営業5割増益と急拡大。今期は成長投資の積極化で小幅減益を見込むが、売上高の伸びは維持する見通しだ。今月5日にはEV関連設備の大型案件を受注したことを明らかにしている。足もとで同社株は上昇基調を強めており、きょうは国内証券による目標株価引き上げを手掛かりに上げ足を一段と加速させている。

■中国電力 <9504>  968円  +47.4 円 (+5.2%)  本日終値

中国電力<9504>が5日ぶりに急反発した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が前週末16日、中国電のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。目標株価は710円から2120円に大幅に増額修正した。電気料金の値上げ効果など中期的なファンダメンタルズ改善の見通しに関する株価への織り込みが十分ではないと判断。島根原発2号機の再稼働による25年3月期業績への増益寄与も見込んだ。同証券は、中国電の25年3月期の営業利益の予想について、420億円から1270億円に見直している。

■扶桑化学工業 <4368>  4,210円  +115 円 (+2.8%)  本日終値

扶桑化学工業<4368>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を4700円から5500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、半導体市場の調整で超高純度コロイダルシリカの需要が冴えないが、半導体の市場成長に加えて、半導体構造の微細化・複雑化などによる中長期的な成長シナリオに変化はないと評価。24年3月期業績はウエハー研磨材料、CMPスラリー原料の需要調整、償却費増加などから冴えないが、25年3月期は半導体市場の回復などによる増収効果で償却増を吸収し増収増益に転じるとみている。株価は今後、半導体市場の回復、その後の成長などを織り込み中長期的に上昇するとみており、生成AI普及に伴うデータセンター投資拡大、GPUなどの需要増加などが好材料と捉えらるとしている。

■ユニバーサル <6425>  2,474円  +45 円 (+1.9%)  本日終値

ユニバーサルエンターテインメント<6425>が3日ぶりに反発。午前10時ごろパチスロ新機種「ファミスタ回胴版!!」とパチンコ新機種「Pハイスクール・フリート・オールスター」を9月に発売すると発表しており、新機種の業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。

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