注目銘柄ダイジェスト(前場):図研、東京海上、ピアズなど
ローム<6963>:13275円(+95円)
反発。自動車部品大手の独ヴィテスコ・テクノロジーズと、SiC製パワー半導体の長期供給契約を締結したと発表している。24年から30年までの7年間に、1300億円以上の半導体を供給する見通しのようだ。パワー半導体は消費電力の低減に寄与するものとして、EV向けの拡大が期待されており、実績の積み上げによる今後の展開力に期待が高まる方向へ。同社では、26年3月期までにSiC製のパワー半導体の世界シェア30%を目指している。
ヤマトHD<9064>:2575円(+20.5円)
続伸。メール便などの配達を日本郵便に全量委託すると発表している。「クロネコDM便」を24年1月末でやめ、日本郵便の「ゆうメール」を活用した「クロネコゆうメール」を開始する。また、小型薄型荷物の「ネコポス」サービスも23年10月から24年度末までに順次終了し、日本郵便との「クロネコゆうパケット」に切り替えるようだ。物流業界の「2024年問題」に対応、非中核事業の分離による経営効率改善を期待視する動きが先行。
東京海上<8766>:3225円(-174円)
大幅反落。損保大手4社が企業向けの火災保険料を事前に調整していた疑いで金融庁が報告徴求命令を出していたことが分かったと報じられている。事前に各社で情報を共有した上で、高い保険料を私鉄グループの東急側に提示していた疑いがあるようだ。この取引においては、同社が主幹事を務めていたもよう。企業向けの保険で同様の事例が広がっていないか、金融庁が実態を調べていくとされ、大手各社には先行きの不透明感が広がる形に。
図研<6947>:4240円(+485円)
大幅続伸。前日に自己株式の取得実施を発表している。発行済み株式数の4.73%に当たる110万株、40億円を取得上限としており、取得期間は6月20日から24年3月29日まで。資本効率の向上、並びに、株主への一層の利益還元を行うことが目的としている。高水準の自社株買いによって、当面の需給下支えが期待できるとの見方が優勢に。
三菱商事<8058>:7118円(+176円)
大幅続伸。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイの子会社が、株式を買い増したことが大量保有報告書で明らかになっている、12日時点の保有比率は8.31%で、従来の6.59%から上昇する形に。保有目的は純投資で、最終的には大手5社それぞれ9.9%の株式を保有したいとしているようだ。なお、同社以外の4社の保有比率も上昇させており、本日は大手5社揃って買い優勢に。
ピアズ<7066>:2577円(+246円)
一時ストップ高。7月20日を基準日として1株につき2株の割合で分割すると発表している。投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性向上と投資家層の拡大を図ることが目的。併せて定款を一部変更し、発行可能株式数を1574万4000株から3148万8000株に引き上げる。16日に凸版印刷<7911>の音声翻訳ソリューションサービスにオンライン接客システムを提供すると発表したことも引き続き買い材料視されているようだ。
HOUSEI<5035>:699円(+39円)
大幅に3日続伸。AI顔認証端末「WelcomID」を活用したオフィスセキュリティに特化したサービス「入退室管理ソリューション」の提供を開始したと発表している。ICカード/テンキー解錠、AI顔認証解錠、防犯監視システム、データ記録/管理の4つの技術を駆使し、入退室管理のセキュリティをコントロールする。ゴルフ場や宿泊施設、貸会議室、コワーキングスペースなど幅広い業態での使用を想定しているという。
バーチャレク<6193>:1245円(+6円)
続伸。グループ会社のバーチャレクス・コンサルティング(東京都港区)が東京電力ホールディングス<9501>傘下の東京電力エナジーパートナー(東京都中央区)にマザーセンターモデルの構築・運用の支援サービスを提供していると発表している。マザーセンターモデルは、大規模コンタクトセンターを持つ企業に企画機能を有した受電チームを設け、企画系部門などと一体化して企画立案から全体展開までを行うアプローチ。
《ST》