株価指数先物【寄り前】 押し目狙いのロング対応を継続、日米金利差を狙った海外勢の資金流入が意識される

市況
2023年6月22日 8時15分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 33520 -50 (-0.14%)

TOPIX先物 2297.5 ±0.0 (±0.00%)

シカゴ日経平均先物 33565 -5

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

21日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米下院金融委員会で「インフレ率を目標の2%へと戻すことに注力している」と述べ、米連邦公開市場委員会(FOMC)参加メンバーの年内にあと2回利上げが必要との考えは「妥当」とし、金利上昇が必要との認識を示した。利上げ継続観測が改めて広がり、主要なハイテク株で利益確定の売りが優勢となり、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>は5%を超す下落となった。S&P500業種別指数はエネルギー、資本財、公益事業が上昇した一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、メディア、ソフトウエア・サービスの弱さが目立った。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比5円安の3万3565円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の3万3580円で始まり、その後3万3740円まで買われた。買い一巡後は売りが優勢となり、米国市場の取引開始直前に下落に転じた。米国市場の取引時間中は概ね3万3480円~3万3660円処で保ち合い、3万3520円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。米国市場ではハイテク株への利益確定売りが強まった流れもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げが日経平均株価の重荷となろう。ただし、FRB議長の議会証言については、既にタカ派的な姿勢を示すとの警戒感も高まっていたため、下へのバイアスが強まる流れにはならないだろう。為替市場ではドル・円が一時1ドル=142円台に乗せるなど円安に振れて推移しており、日米金利差を狙った海外投資家による資金流入が意識される。

昨日の日経225先物は、ボリンジャーバンドの+1σ近辺までの調整を経てリバウンドを見せた。引き続き+1σと+2σとのレンジ内で推移しているほか、3万3000円に接近する場面でのインデックス買いも見られた。+1σが3万3120円処まで切り上がり、押し目待ち狙いのエントリータイミングも徐々に切り上がることが見込まれるため、オプション権利行使価格の3万3500円を中心とした3万3250円~3万3750円のレンジを想定。3万3500円処での底堅さが意識されてくるようだと、3万3500円~3万4000円のレンジに切り上がる可能性もありそうだ。

VIX指数は13.20に低下し、一時13.10まで下げる場面が見られた。主要な株価指数が下落するなかでもVIX指数は低下傾向を継続しており、市場は落ち着いている。このところの日経225先物は日中取引で値動きの荒い場面が見られるが、押し目狙いでのロング対応とし、下落を想定したショートポジションを積み上げることは避けたい。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.61倍に上昇した。本日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となる可能性はあるが、直近では14.60倍を挟んで保ち合い、ボリンジャーバンドの+1σを支持線としている。バンドが収斂してきたことでスプレッド狙いのトレードを難しくさせそうだが、短期的にはNTショートが入りやすい半面、長期トレンドでは2021年2月高値の15.68倍を意識した形状とみられる。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.