NY株式:米国株式市場は続落、ハイテクの利食い売りが重し
ダウ平均は12.72ドル安の33,714.71ドル、ナスダックは156.74ポイント安の13,335.78で取引を終了した。
民間軍事会社ワグネルによる反乱は短期で収束し、プーチン露政権を覆すことはなかったものの、地政学リスクの上昇を警戒した売りが先行。その後、四半期末に向けた持ち高調整に絡んだ売買などが交錯するなか一時上昇する場面もあったが、ハイテク株の利食い売りが重しとなり、ナスダック総合指数は終盤にかけて下げ幅を拡大、ダウ平均も小幅下落に転じて終了した。セクター別では不動産、エネルギーが上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落した。
高級電気自動車(EV)メーカーのルーシッド(LCID)は英国の高級車メーカー、アストン・マーティンとEV技術で提携し、パワートレイン部品やバッテリーシステムを供給すると発表し上昇。バイオのモデルナ(MRNA)はアナリストの投資判断引上げで買われた。一方、製薬会社のファイザー(PFE)は糖尿病治療薬・抗肥満薬ロチグリプロンが肝臓損傷に繋がるリスクから開発を中止する可能性を警告したため下落。EVメーカーのテスラ(TSLA)はアナリストが最近の株価の行き過ぎた上昇やEVを巡る競争激化を理由に同社の投資判断を引き下げたことで下落。検索グーグルを運営するアルファベット(GOOG)はアナリストが人口知能(AI)への移行に関連したコスト上昇が業績に響く可能性を理由に同社の投資判断を引き下げたため下落した。
バイデン大統領はホワイトハウスのイベントでロシアの事態に関与していないと表明した。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》