前場に注目すべき3つのポイント~NYダウ同様、日経平均も25日線からのリバウンドに~
28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■NYダウ同様、日経平均も25日線からのリバウンドに
■スギHD、1Q営業利益 16.6%増 77.78億円
■前場の注目材料:アマダ、加工機の欧米生産拡大、300億円投じ供給網強靭化
■NYダウ同様、日経平均も25日線からのリバウンドに
28日の日本株市場は、米株高の流れから買い優勢の相場展開になりそうだ。27日の米国市場は、NYダウが212ドル高、ナスダックは219ポイント高だった。新築住宅販売件数や消費者信頼感指数が予想を上回り、景気減速への懸念が後退した。追加利上げ観測も強まったが相場に織り込まれつつあり、足もとで大きく下げていたテスラやエヌビディアなどハイテクでの買戻しに拍車がかかり、相場全体を押し上げた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比230円高の32800円、円相場は1ドル144円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。米国ではハイテク株などを買い戻す動きを見せており、NYダウは25日線からの理想的なリバウンドとなった。日経225先物は前日に25日線に接近する局面で底堅さが見られていたが、ナイトセッションで同線から切り返す値動きだった。日経平均は昨日の下げで25日線を捉えてきたことから、同線からの反発が意識されやすいだろう。
米国市場の流れから指数インパクトの大きい値がさハイテク株が、日経平均を押し上げてくる可能性がある。昨日25日線を割り込んだアドバンテスト<6857>が強い動きを見せてくることができれば、先物市場でのショートカバーも意識されやすいところだ。為替市場ではドル円が1ドル144円台と円安に振れて推移していることから、輸出関連などへの資金流入も期待される。
一方で、月末のリバランス売りが警戒されやすく、買い一巡後の戻りの鈍さが意識されてくるようだと、売り仕掛け的な動きにも向かいやすいところ。ただし、売り需要については想定されているところであるため、仕掛け的な売りにおいても早めの買い戻しに向かわせやすいだろう。そのため、先物主導で軟化する局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。
物色としてはインデックス主導のなか、ハイテク株でのリバウンドを狙った動き。また、リバランスの動きが中心のため、昨日強い動きだった海運株などは利益確定の動きは入りやすいだろう。また、中小型株については、マザーズ指数が25日線まで調整してきたこともあり、仕切り直しのスタンスから、足もとで売りに押されていた銘柄などへは、反発狙いの資金が入りやすいと考えられる。
■スギHD、1Q営業利益 16.6%増 77.78億円
スギHD<7649>が発表した2024年2月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比10.4%増の1778.51億円、営業利益は同16.6%増の77.78億円だった。物販部門で外出機会が増加したことから化粧品や日焼け止めなどの関連商材が伸び、食品売り場を大きくする改装を進めたことで食品需要も堅調に推移。調剤部門は花粉症や風邪、インフルエンザの流行により処方せん応需枚数が増加した。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(33926.74、+212.03)
・ナスダック総合指数は上昇(13555.67、+219.90)
・1ドル=144.00-10円
・シカゴ日経先物は上昇(32800、大阪比+230)
・SOX指数は上昇(3642.41、+126.64)
・VIX指数は低下(13.74、-0.51)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・アマダ<6113>加工機の欧米生産拡大、300億円投じ供給網強靭化
・三井物産<8031>マイクロ波化学と、リチウム製錬電化で協業、26年商業化
・伊藤忠<8001>学用品EC拡充、来年度から教材提供、保護者の負担減
・トヨタ自<7203>ダイハツ、3工場の稼働停止延長、出資先の火災影響
・ニデック<6594>マシンツール、インド新工場を来月稼働、歯車向け工具5割増産
・洋エンジ<6330>東工大と覚書、アンモニア商業化
・井関農機<6310>中国にトラクター2種投入、排ガス規制対応
・コンドーテック<7438>高強度ターンバックル式筋交い開発、保証荷重235キロニュートン
・AGC<5201>大陽日酸と、ガラス溶解炉で燃料アンモニア実証、26年度導入へ
・王子HD<3861>使用済み紙コップ再利用、段ボール原紙に
・栗田工業<6370>フラクタリープと、水処理装置のCO2削減、AIで最適運転
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 豪・5月消費者物価指数(前年比予想:+6.1%、4月:+6.8%)
《ST》