配当利回り“3%超”の【最高益】リスト〔第1弾〕30社選出 <成長株特集>
上場企業は業績の先行き不透明感が強まるなかでも株主還元を重視する姿勢を崩していない。24年3月期は世界的な景気後退懸念などを背景に慎重な業績見通しを示す企業が多く、全体の最終利益は前期比ほぼ横ばいを見込むが、配当は3割超が増配する方針を示している。一方、減配予想は全体の約1割にとどまる。
本特集では、配当利回りが高水準で、かつ今期に最高益更新を見込んでいる企業に注目した。今回は時価総額1500億円以上の3月期決算企業(銀行を除く)を対象に、(1)24年3月期の配当利回りが3%を上回る、(2)今期の経常利益が過去最高益を更新する見通し、といった条件を満たす30社を選び出し、配当利回りが高い順に記した。
なかでも、連続して増配している企業は、株主還元に積極的で減配リスクが少なく、今後も安定した配当が期待できる銘柄として注目したい。みずほリース <8425> [東証P]、芙蓉リース <8424> [東証P]は19期連続、アイカ <4206> [東証P]は15期連続、アステラス製薬 <4503> [東証P]は12期連続、MS&ADインシュアランスグループホールディングス <8725> [東証P]、全国保証 <7164> [東証P]は11期連続、SOMPOホールディングス <8630> [東証P]は10期連続で今期増配する方針だ。
また、配当利回りが3.5%以上と高水準にある一方、予想PERは10倍以下と割安感が強い、日本特殊陶業 <5334> [東証P]、いすゞ自動車 <7202> [東証P]、兼松 <8020> [東証P]、ジャックス <8584> [東証P]、大同特殊鋼 <5471> [東証P]、東京センチュリー <8439> [東証P]、スターツコーポレーション <8850> [東証P]、センコーグループホールディングス <9069> [東証P]は株価の水準訂正余地が大きい銘柄としてマークしておきたい。
年間配当 ┌ 今期計画 ┐ 予想
コード 銘柄名 利回り 増益率 経常益 PER
<8725> MS&AD 4.68 81.7 420000 9.1
<9076> セイノーHD 4.66 8.6 35500 17.3
<6523> PHCHD 4.65 12973 23400 12.5 *
<5334> 特殊陶 4.61 3.9 97000 8.7 *
<8630> SOMPO 4.61 163 322000 9.4
<7202> いすゞ 4.59 1.9 275000 8.7
<8020> 兼松 4.46 0.9 36000 7.2 *
<8584> ジャックス 4.00 5.4 33500 7.5
<5471> 大同特鋼 3.89 0.8 48500 7.9
<8439> 東京センチュ 3.84 3.6 110000 9.1
<6436> アマノ 3.79 9.1 18500 17.6
<8174> 日ガス 3.69 21.4 18700 21.0
<8766> 東京海上 3.64 48.8 750000 12.5
<9934> 因幡電産 3.63 2.6 20800 12.9
<9744> メイテック 3.58 1.6 16800 16.9
<8850> スターツ 3.54 4.3 31300 7.0
<8425> みずほリース 3.53 12.2 45000 7.3
<7451> 三菱食品 3.51 3.2 26000 9.2
<9069> センコーHD 3.51 10.9 29000 9.2
<8424> 芙蓉リース 3.51 7.2 64000 7.8
<3591> ワコールHD 3.48 黒転 7000 34.7 *
<9072> ニッコンHD 3.47 6.3 23500 11.6
<4206> アイカ 3.46 1.9 22500 15.4
<7994> オカムラ 3.43 13.6 21500 12.1
<7267> ホンダ 3.42 34.7 1185000 9.1 *
<7164> 全国保証 3.39 2.5 42500 11.7
<3289> 東急不HD 3.38 0.9 100500 9.5
<4503> アステラス 3.25 118 289000 17.1 *
<4528> 小野薬 3.04 7.3 154000 11.2 *
<4088> エアウォータ 3.02 14.8 70000 10.3 *
※経常利益の単位は百万円。連続増配は上場以降に発表された決算が対象。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース