前場に注目すべき3つのポイント~四半期末要因の需給から、相場の急激な反転の動きには注意が必要~
30日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■四半期末要因の需給から、相場の急激な反転の動きには注意が必要
■ダイハツデイ、24/3上方修正 純利益 31億円←20億円
■前場の注目材料:ソディック、メキシコで加工機即納 倉庫確保し在庫拡充
■四半期末要因の需給から、相場の急激な反転の動きには注意が必要
30日の日本株市場は、こう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。29日の米国市場は、NYダウが269ドル高、ナスダックは0.42ポイント安だった。1-3月期国内総生産(GDP)や個人消費確定値が予想を上回り国内経済が想定以上に強いことが証明されたほか、米連邦準備制度理事会(FRB)の本年の健全性審査(ストレステスト)を全対象銀が通過し、金融システムの健全性が確認されたため、金融を中心に買われた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比変わらずの33180円、円相場は1ドル144円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。NYダウの反発が好感されるだろうが、ストレステストの結果については前日にメガバンクが買われていたこともあり、織り込みの面はある。一方で、時間外で買われていたマイクロン・テクノロジーは大幅に下落しているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷になりそうだ。
また、足もとでの日経平均は前場半ばから後場にかけて荒い値動きを見せており、方向感をつかみづらくさせている。期末のリバランスなどに伴う需給に振らされる状況が目立っていることもあり、積極的には手掛けづらい面はありそうだ。そのため、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりやすく、相場の急激な反転の動きには注意が必要だろう。期末のリバランスが一巡したとしても、7月上旬にはパッシブ型ETFの決算を控えているため、需給に振らされやすい状況は続きそうだ。
もっとも節目の33000円水準での底堅さは意識されやすいだろう。日経225先物は一時33290円まで買われた後はこう着となったが、33000円に接近する場面での底堅い値動きで推移していた。海外投資家による押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。また、米VIX指数はボトム圏での推移を継続している。上昇をにらんだショートポジションはかなり積み上がっているとみられ、リスク選好の流れとみておきたい。
■ダイハツデイ、24/3上方修正 純利益 31億円←20億円
ダイハツデイ<6023>は2024年3月期業績予想の修正を発表。純利益は20億円から31億円に上方修正した。持分法適用会社であるOFFICINEMECCANICHETORINOS.p.Aの保有株式すべてをSMARTRADES.R.L.に譲渡することを決議し、第2四半期において譲渡することを予定しているため、株式売却益を特別利益として計上する見込み。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(33234.14、+40.15)
・NYダウは上昇(34122.42、+269.76)
・1ドル=144.70-80円
・シカゴ日経先物は変わらず(33180、大阪比±0)
・SOX指数は上昇(3614.18、+4.69)
・米原油先物は上昇(69.86、+0.30)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・ソディック<6143>メキシコで加工機即納 倉庫確保し在庫拡充
・ソニーG<6758>静岡工場を愛知に移管 ビデオカメラなど
・トヨタ自<7203>グループのダイハツの3工場、稼働停止再延長
・日揮HD<1963>グループ会社、プラント配管見える化、3D表示装置に機能実装
・日立建機<6305>公道走行可能なホイール式油圧ショベルの受注開始
・凸版印刷<7911>ヘルスケアコンサルティングと電子カルテDB活用「解析・レポートサービス」
・レゾナック<4004>次亜塩素酸ソーダ増強 川崎で水道殺菌用
・王子HD<3861>清水建設と紙製吸音シリンダー開発 中央道トンネル工事で採用
・DIC<4631>水系ウレタン樹脂発売 臭気・VOC排出低減
・帝人<3401>帝人フロンティア、不織布マイクロキャリア開発 3次元的に細胞培養
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 6月東京都区部消費者物価コア指数(前年比予想:+3.4%、5月:+3.1%)
・08:30 5月有効求人倍率(予想:1.32倍、4月:1.32倍)
・08:30 5月失業率(予想:2.6%、4月:2.6%)
・08:50 5月鉱工業生産(前月比予想:-1.0%、4月:+0.7%)
<海外>
・10:30 中・6月製造業PMI(予想:49.0、5月:48.8)
・10:30 中・6月非製造業PMI(予想:53.5、5月:54.5)
《ST》