富田隆弥の【CHART CLUB】 「25日線を注視の7月相場」
◆6月第3週(6月19日~23日)の日経平均株価は11週ぶりに下落したが、それまで10週で6188円(+22.5%)も上げたのだから当然の調整と言える。そして、27日安値の3万2306円まで下げたものの、25日移動平均線(27日時点3万2273円)の手前で下げ止まり、翌28日から切り返したことで上昇基調の維持を確認。勢いそのままに、6月19日高値の3万3772円を抜いて3万5000円を目指してもおかしくはない。
◆ただし、7月の高値には注意が必要になる。週足チャートを見ると、4月に上放れてから腰を大きく伸ばし、週足RCI(順位相関指数)の9週、13週、26週が高値圏の94%~98%に集まる。1月4日安値の2万5661円から週足は26本を経過し、その安値期日は「7月4日」だ。
◆需給データを見ると、信用買い残(6月23日申し込み時点)が3兆4688億円と1年6カ月ぶりの高水準となり、また、裁定買い残(同)は1兆5123億円と2018年10月12日以来、4年8カ月ぶりの高水準に来ている。6月16日時点の評価損率は-7.34%と1年8カ月ぶりの水準に改善した。
◆相場が上昇基調を維持している間は高水準の買い残も問題にならないが、上昇基調が崩れるとその買い残は一転「シコリ、お荷物」となる。6月第3週に外国人投資家は13週ぶりに3604億円(現物株ベース)を売り越した。日本株には「8月のお盆まで調整」というアノマリー(経験則)もある。7月の日経平均株価は25日移動平均線を注視しながら、機敏に対応していくことになりそうだ。
(6月29日 記、次回更新は7月8日を予定)
株探ニュース