株価指数先物【寄り前】 利食い優勢も+1σ水準での底堅さを意識しつつ、3万3500円~3万3875円のレンジを想定

市況
2023年7月4日 8時11分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 33590 -60 (-0.17%)

TOPIX先物 2312.0 -3.0 (-0.12%)

シカゴ日経平均先物 33615 -35

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

3日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月のISM製造業総合景況指数は前月から低下し、8カ月連続で活動の縮小を示したため、米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げ観測が和らいだ。また、FRBのストレステストの結果を受け、6月30日の取引終了後に増配を発表したゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン・チェース<JPM>などが買われ、NYダウを支える格好となった。一方で、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>などハイテク株の一角には、4日の独立記念日の祝日を前に利益確定の売りが優勢。S&P500業種別指数は自動車・同部品、銀行、運輸が上昇した半面、ヘルスケア機器・サービス、商業サービス・用品、耐久消費財・アパレルが下落した。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比35円安の3万3615円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比70円高の3万3720円で始まり、開始直後に3万3810円まで買われた。買い一巡後は利食いが入り、3万3590円~3万3710円と日中終値を挟んだ保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを若干切り下げたが、終盤にかけて3万3560円~3万3670円辺りで推移し、3万3590円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや利食い優勢の展開になりそうだ。3万3530円処まで切り上がってきたボリンジャーバンドの+1σ水準での底堅さはみられそうだが、4日の米国市場が休場になるため、持ち高調整の動きが優勢になりそうだ。下値の堅さからショートカバーは入ると考えられるものの、積極的なロングの流れにはなりづらく、ナイトセッションで付けた高値に接近する局面では、利食いが入りそうだ。

祝日明け後の5日には、11会合ぶりに利上げを見送った6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表される。今後の利上げ再開の可能性を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。また、週半ば以降は7日、翌週10日に控えるパッシブ型ETFの決算による需給イベントを睨んだ商いに向かいやすい。売り需給に向かう形での押し目待ち狙いのロングは期待されるものの、いったんは現在の持ち高を調整する動きとなろう。

そのため、ボリンジャーバンドの+1σ水準での底堅さを見極めつつ、オプション権利行使価格の3万3500円~3万3875円のレンジを想定する。3万3500円を下回る局面では、その下の権利行使価格である3万3375円辺りに下限が切り下がる展開になりそうだが、押し目狙いのロングスタンスとしておきたい。

恐怖指数と呼ばれるVIX指数は13.57と小幅に低下した。依然としてボトム圏での推移であるが、切り下がる25日移動平均線に沿ったトレンドのなか、25日線とのカイ離縮小により、いったんは同線突破を狙った動きも意識されやすい。リスク選好の流れは続くが、短期的にショートを仕掛けやすいタイミングである。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.53倍に上昇し、25日線を上回ってきた。収斂が続いていたボリンジャーバンドは、横ばいから拡大しつつあり、方向性としては6月16日に付けた14.69倍に向けたトレンドが意識されてきた。そのため、NTロングでのスプレッド狙いは入りやすいだろう。

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