前場に注目すべき3つのポイント~日経平均は33000円の攻防、想定されている需給イベントを前に神経質な相場展開に~
6日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■日経平均は33000円の攻防、想定されている需給イベントを前に神経質な相場展開に
■キユーピー、2Q営業利益 51.9%減 68.46億円
■前場の注目材料:三菱UFJ、サステナ投資を促進、傘下5社連携
■日経平均は33000円の攻防、想定されている需給イベントを前に神経質な相場展開に
6日の日本株市場は、利食い優勢の相場展開になりそうだ。5日の米国市場は、NYダウが129ドル安、ナスダックは25ポイント安だった。中国政府が金属2種類の輸出規制を発表するなど、米中緊張悪化が国内企業の業績に悪影響との懸念につながった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した6月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、政策当局者のタカ派姿勢を証明する想定通りの結果を受けて、金利先高観がくすぶり終日軟調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比200円安の33120円、円相場は1ドル144円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32960円と節目の33000円を下回る場面も見られたことから、売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。FOMC議事要旨では7月会合での利上げ再開の可能性が高まったが、これについては既に織り込まれていることもあり、嫌気売りが強まることはないだろう。ただし、米雇用統計の発表を控えていることから、積極的な売買は手控えられそうだ。
また、国内では明日にパッシブ型ETFの決算が控えており、分配金捻出のための売り需要が観測されている。想定されている需給イベントのため、強い基調の中では押し目買いの好機になりそうだが、高値圏ではあるものの足もとで調整を見せていることから、神経質にさせそうだ。先物にサヤ寄せする格好から節目の33000円を下回り、25日線辺りまで調整をみせてくるようだと、利益確定の流れが強まる可能性もありそうだ。
そのため、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。25日線が今回も支持線として機能するようであれば、押し目待ち狙いの買いは入りやすいだろう。ただし、来週10日にもETFの決算を控えていることから、積極的な買いは期待しづらく、短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。また、インデックスに絡んだ需給面での影響を避ける流れから、個人主体の資金は中小型株や直近IPO銘柄のほか、テーマ性のある材料株に向かいやすいだろう。
■キユーピー、2Q営業利益 51.9%減 68.46億円
キユーピー<2809>が発表した2023年11月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比6.2%増の2203.82億円、営業利益は同51.9%減の68.46億円だった。業務用で鶏卵価格の高騰により相場連動するタマゴ商品の販売価格が上昇したことや、海外での東南アジアや北米の安定成長により増収となった。営業利益は、主原料およびエネルギー・一般原資材の高騰影響を強く受けた。23年11月期業績は、売上高が前期比3.9%増の4470億円、営業利益は同45%減の140億円を計画。
■前場の注目材料
・米原油先物は上昇(71.79、+2.00)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・三菱UFJ<8306>サステナ投資を促進、傘下5社連携
・SBI<8473>国内半導体工場設立へ、台湾社と準備会社
・ホンダ<7267>サプライヤーにも再編の波、八千代工を印社に売却、電動化見据え
・ルネサス<6723>米ウルフスピードと10年間のSiCウエハー供給契約
・三井物産<8031>英パイプライン補修買収、水素・CCS転用見据え
・大日本印刷<7912>エンコーダーディスク参入、カラーフィルター技術応用
・パナHD<6752>インドで配線器具増産、30年度めど新棟増設
・ウェザーニューズ<4825>オムロンとピンポイントで気象観測、小型センサー開発
・富士通<6702>スペイン社と提携、説明可能なAIを財務分析に適用
・JFE<5411>JFEスチール、日鉄など、製鋼スラグ利用「海底地盤改良工法」
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 豪・5月貿易収支(予想:+109.00億豪ドル、4月:+111.58億豪ドル)
《ST》