話題株ピックアップ【夕刊】(2):スズキ、ネクステージ、ソシオネクス

注目
2023年7月6日 15時16分

■スズキ <7269>  5,427円  +50 円 (+0.9%)  本日終値

スズキ<7269>が続伸し、連日で年初来高値を更新した。5日にインド子会社のマルチ・スズキが、高級ブランド「NEXA」より販売する新型車「INVICTO(インヴィクト)」を公開した。小型車よりも利幅が大きい高級車の投入による利益貢献を期待した買いが集まった。スズキに対しては直近で米系証券会社による目標株価の引き上げがあったほか、菅義偉前首相とインドのモディ首相との会談が6日に予定されているとも伝わっている。技術力のある日本のサプライヤーにとって、インドでのビジネス環境が整備されれば、現地での生産拠点を構えやすくなり、マルチ・スズキの競争力強化につながるとの思惑もあるようだ。

■ネクステージ <3186>  3,580円  +20 円 (+0.6%)  本日終値

ネクステージ<3186>が4連騰。連日で新高値をつけた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が5日、ネクステージの目標株価を3500円から5000円に引き上げた。レーティングは「バイ」を継続する。直近の業績について、23年11月期第1四半期(22年12月~23年2月)末の在庫処分による洗い替えや、オークション仕入れ比率の低下などを背景に売上総利益が改善し、販管費の削減効果も寄与したと指摘。大型総合店の出店による中古車小売市場でのシェア拡大も注目されるという。

■NEC <6701>  7,023円  +21 円 (+0.3%)  本日終値

NEC<6701>は後場に強含む展開となった。6日、日本市場向けに生成AIを開発し提供を開始すると発表しており、買いを誘う材料となった。顧客にあわせてカスタマイズできる生成AIを開発し、大規模言語モデルのライセンスから日本市場のニーズにあわせた専用ハードウェア、ソフトウェア、コンサルティングサービスなどを提供する「NEC Generative AI Service」を今月から順次、提供を開始する。生成AI関連事業においてNECは今後3年間で約500億円の売り上げを目指す。

■ワールド <3612>  1,628円  +3 円 (+0.2%)  本日終値

ワールド<3612>が3日ぶりに反発した。5日の取引終了後に、国内小売事業の月次売上概況を発表。6月の既存店売上高は前年同月比8.4%増と増収基調を続けた。株価は朝方に下げに沈む場面があったが、業況を評価した買いが入り切り返した。6月中旬に気温が上昇し、夏物衣料品の販売を押し上げた。百貨店での「アンタイトル」と「タケオキクチ」、ショッピングセンターの「シューラルー」など主力ブランドの売り上げが伸長し、駅ビルの「ドレステリア」や「ラグタグ」が引き続き大きく伸びた。

■ソシオネクスト <6526>  16,950円  -5,000 円 (-22.8%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ

ソシオネクスト<6526>がストップ安。5日の取引終了後、海外市場での株式売り出しを決議したと発表した。売出株式数は合計1262万4800株と、5月31日現在の発行済み株式総数の約37%に上ることから、需給悪化を警戒した売りが優勢となった。売出価格は11日から13日までのいずれかの日に決定する。日本政策投資銀行と富士通<6702>がそれぞれ504万9900株、パナソニック ホールディングス<6752>が252万5000株を売り出す。3社とも保有株を全て売却する格好となる。

■アドバンテスト <6857>  20,295円  -380 円 (-1.8%)  本日終値

アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連株が総じて売られる展開に。前日の米国株市場ではインテル<INTC>が3%超の下げをみせるなど半導体セクターが軟調でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4日ぶりに反落した。東京市場でもここ半導体主力銘柄は生成AI関連のデータセンターなどサーバー需要拡大をはやして上値を追う銘柄が多かったが、足もと買い疲れ感が出ている。きょうはソシオネクスト<6526>が大量の株式売り出しを嫌気されウリ気配で始まっており、これも投資家心理を冷やしている。

■ギフトホールディングス <9279>  4,785円  -55 円 (-1.1%)  本日終値

ギフトホールディングス<9279>は売り優勢も、全体相場の下げが加速するなか相対的に底堅さを発揮している。同社は横浜家系ラーメンを軸に国内外でラーメン事業を手掛けており、直営店のほか、麺や食材の提供や運営ノウハウを供与するプロデュース事業を行っている。5日取引終了後に発表した6月の既存店売上高は前年同月比17.1%増と増収基調が続いており、これを手掛かり材料に押し目に買い向かう動きを誘導している。

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