米利回り急上昇は決算直前の銀行株を苦境に立たせるとの指摘=米国株個別
この日発表のADP雇用統計が予想を大幅に上回り、ISM非製造業景気指数も予想を上回ったことから、米国債利回りが急上昇している。ただ、それは決算直前の銀行株を苦境に立たせるとの指摘が出ている。
金利上昇は、銀行が預金者により多くの金利を支払わなければならないという懸念を増幅させ、来週から始まる決算シーズンに、すでに失望を招きそうなストレス要因を与えているという。
一部のアナリストは、預金コスト上昇により、米大手銀の4-6月期(第2四半期)の純金利マージン(NIM)は0.09%ポイント低下すると予想している。規制強化の見通しや商業用不動産への警戒感も同様。一方、プラス面としては、消費がまだ驚くほど底堅いことを挙げており、本日のADP雇用統計の詳細がそれを裏付けているという。しかし、今後の金利上昇を考えると、この傾向は弱まるかもしれないとも指摘した。
来週は14日にJPモルガン<JPM>、シティグループ<C>、ウェルズ・ファーゴ<WFC>の決算が予定されており、4-6月期の決算がスタートする。
(NY時間11:23)
JPモルガン<JPM> 141.67(-2.97 -2.05%)
シティグループ<C> 45.13(-1.67 -3.57%)
バンカメ<BAC> 28.11(-0.97 -3.34%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 42.31(-1.18 -2.70%)
ゴールドマン<GS> 313.49(-6.57 -2.05%)
モルガン・スタンレー<MS> 83.09(-2.83 -3.29%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美