クリーク・アンド・リバー社---1Qは2ケタ増収、四半期として過去最高の売上高を計上

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2023年7月7日 11時15分

クリーク・アンド・リバー社<4763>は6日、2024年2月期第1四半期(23年3月-5月)連結決算を発表した。売上高が前期比12.1%増の127.45億円、営業利益が同6.4%減の15.80億円、経常利益が同5.9%減の15.95億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同16.0%減の10.45億円となった。

クリエイティブ分野(日本)の売上高は前年同期比15.6%増の86.31億円、セグメント利益(営業利益)は同7.1%減の8.20億円となった。映像・TV・映像技術関連分野は、TV局各局の番組制作需要を的確に捉え成長した。また、子会社のウイングは、同社の持つ幅広いネットワークとの融合により業容拡大をはかっている。子会社シオンは、バラエティ番組の企画・制作プロデュース力に強みを持ち、2023年4月に、「辛口クリエイター塾」の放送を開始した。動画配信サービスへの取り組みは、MCN「The Online Creators(OC)」が、500チャンネル(2023年5月時点)をネットワークし、YouTubeチャンネルの企画・開発・運用の受託が増加している。ゲーム分野は、開発スタジオでの制作受託や、IP(知的財産)を活用した自社開発を推進している。XR(VR/AR/MR)への取り組みは、顧客自身がVR教材を制作・研修できる「ファストVR」の販売や、企業と共同で行なう危険体感教育ツールの開発、DXプロジェクトにおけるXR導入支援や施策に関するコンサルティング等を行なっている。Web分野は、Webクリエイティブやデジタルマーケティング、さらにDXにおけるプロフェッショナルのネットワーク拡充をはかっている。出版分野では、電子書籍取次が順調に増加した他、発掘した漫画家や作家の作品を企画開発・収益化する「漫画LABO」は、累計235タイトルを配信するまでに業容を拡大した。2023年5月には、オリジナルタイトルの配信を台湾で開始し、今夏には中国で配信を開始する予定。建築分野では、エージェンシー事業や設計・建築の受託案件が堅調に拡大している。その他、特徴的な賃貸物件プロデュースの「CREATIVE RESIDENCE(R) SERIES」、VR空間で顧客に住宅をプレゼンテーション・販売できるサービスVR建築展示場「XR EXPO(R)」に加え、一級建築士が設計開発した住宅展示場プラットフォーム「超建築メタバース」を提供している。新たな分野として、AI等コンピュータサイエンスの技術者や博士号取得者、ライフサイエンスの研究開発者や研究開発補助者、料理人、企業における業務や機能の最高責任者であるCXOのエージェンシー事業等を展開している。日本最大級のクリエイティブ開発スタジオ「C&R Creative Studios」は、企画開発や受託開発の他、日本初となるクリエイター専用の仕事・交流特化型メタバースを独自開発した。

クリエイティブ分野(韓国)の売上高は同3.0%減の8.76億円、セグメント損失(営業損失)は0.08億円(前年同期は0.02億円の利益)となった。新型コロナウイルスの感染拡大以降、派遣稼働者数が減少傾向にある。事業の再構築を進める一方で、出版分野等において、映像分野以外への進出やライツマネジメント事業を強化している。コンテンツ事業では、デジタルコミック(Webtoon)や動画の独自開発を行ない、収益向上へ繋がる新たな仕組み作りに取り組んでいる。

医療分野の売上高は同1.3%増の18.32億円、セグメント利益(営業利益)は同6.4%減の7.87億円となった。主軸の医師紹介事業は、前年同時期に受注した新型コロナウイルスに関するワクチン接種のスポット案件が減少したが、医師へのニーズは高く、医師の紹介を行なう他、スポット及び定期非常勤医師のマッチングシステム「民間医局ポータル」の開発と提供により業務の効率化を進める等、順調に事業を成長させている。なお「レジナビFair」は、大規模会場でのリアル開催がコロナ禍以前の状況に回復しつつあり、オンライン開催と合わせて順調に推移している。

会計・法曹分野の売上高は同12.4%増の6.17億円、セグメント利益(営業利益)は同26.9%増の0.37億円となった。当第1四半期における業績は、人材紹介事業において登録者及びクライアント双方に対するきめ細やかな対応を徹底することで、前年同期を上回って推移した。

その他の事業の売上高は同23.3%増の7.87億円、セグメント損失(営業損失)は0.60億円(同0.79億円の損失)となった。IT分野のエージェンシー事業を展開する子会社リーディング・エッジでは、ロボット・AI等、市場ニーズに合わせたエンジニア等のネットワークを構築している。育成したITエンジニアの就業が進み、前第3四半期以降黒字転換し、業績は順調に推移している。

2024年2月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比13.3%増の500.00億円、営業利益が同13.7%増の45.00億円、経常利益が同12.4%増の45.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.5%増の30.00億円とする期初計画を据え置いている。

《YI》

提供:フィスコ

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