話題株ピックアップ【夕刊】(1):QDレーザ、コスモス薬品、SUMCO

注目
2023年7月11日 15時12分

■QDレーザ <6613>  943円  +68 円 (+7.8%)  本日終値

QDレーザ<6613>が上昇加速、前週末から3連騰できょうは一時12.5%高と値を飛ばし、984円まで買われる場面があった。連日の年初来高値更新で21年11月以来約1年8カ月ぶりとなる1000円大台復帰を視界に入れている。半導体レーザソリューション事業を展開し、量子ドットレーザーではニッチトップ銘柄としての存在感を示す。視覚に障害がある人を対象とした網膜走査型レーザアイウェアなども育成中。網膜投影機器の販売ではソニーグループ<6758>と連携している。業績は先行投資負担で赤字が続いているが、将来的な成長期待は強い。信用買い残は高水準だが、貸株調達による機関投資家の空売りも積み上がっており、足もとではこの買い戻しも株価上昇を助長しているもようだ。

■コスモス薬品 <3349>  16,020円  +1,105 円 (+7.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

コスモス薬品<3349>が急伸し、2022年3月以来、およそ1年4カ月ぶりの高値をつけた。10日の取引終了後、23年5月期の連結決算発表にあわせ、24年5月期の業績・配当予想を開示した。前期の年間配当予想を従来の見通しから15円増額したうえで、今期の年間配当は前期比20円増配の120円を計画する。株主還元姿勢を評価した買いが集まった。24年5月期の売上高は前期比10.7%増の9160億円、営業利益は同0.2%増の302億円を見込む。インフレを背景とした消費マインドの冷え込みが予想されるなかにあって、自社競合をいとわずにドミナント出店を進め、中国・四国・九州地域への出店を継続する。新商勢圏である関東・中部・関西地区への出店も拡大していく。

■ベルク <9974>  6,740円  +360 円 (+5.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

ベルク<9974>が急伸。10日の取引終了後、24年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表した。最終利益は前年同期比44.7%増の30億700万円と大幅な増益となったほか、第1四半期ながら通期計画に対する進捗率は約33%に上り、業績の上振れを期待した買いを集めたようだ。営業収益は同12.0%増の829億1200万円だった。新たに1店舗出店したほか、既存店2店舗の改装を実施した。配送や店舗運営の効率化にも取り組み、利益の創出につなげた。

■SUMCO <3436>  2,072円  +94 円 (+4.8%)  本日終値

SUMCO<3436>が急反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「経済産業省は半導体素材大手のSUMCOが佐賀県に新設するシリコンウエハー工場に最大750億円を補助する」と報じられており、これを好材料視した買いが入ったようだ。記事によると、SUMCOは新工場の建物と生産設備の投資総額を2250億円と見込むが、経産省は費用の3分の1を支援するという。半導体素材は日本が強みを持つ分野だけに国内での量産が経済安保上、必要だと判断。支援により競争力を高めるのが狙いとしている。

■マクビープラ <7095>  22,700円  +1,020 円 (+4.7%)  本日終値

Macbee Planet<7095>が大幅反発。SBI証券が10日付で投資判断を新規に「買い」、目標株価2万8350円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券によると、顧客企業の業績に紐づいた成果報酬型のマーケティングへの顧客企業の需要は強いと評価。また、24年4月期は会社計画並みを予想するものの、買収したネットマーケティングのPMI(M&A後の統合プロセス)が進展し、25年4月期には再度利益率が上昇トレンドに転じると予想している。

■ニッスイ <1332>  665円  +21 円 (+3.3%)  本日終値

ニッスイ<1332>が続伸し、2021年11月以来、およそ1年8カ月ぶりの高値をつけた。10日にIRイベントとして、養殖事業説明会を開催した。完全養殖ぶりや国内での養殖サーモンの生産拡大などの施策が打ち出されており、今後の収益貢献を期待した買いを集めたようだ。前年度の養殖事業は、養殖成績の改善や市況の上昇などを背景に、増収増益を継続した。今後はぶり類の養殖で世界的なリーディングカンパニーとしての地位を確かなものとし、海外ではサーモン養殖事業の安定・拡大と高度加工品の生産増強を進める方針。2030年度に養殖事業の売上高を1000億円、営業利益を100億円とする目標を掲げている。

■USENHD <9418>  3,490円  +110 円 (+3.3%)  本日終値

USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が大幅高で年初来高値を更新。10日の取引終了後、23年8月期の連結業績予想について、売上高を2470億円から2700億円(前期比13.5%増)へ、営業利益を184億円から205億円(同18.3%増)へ、純利益を92億円から105億円(同20.9%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を10円から11円へ引き上げたことが好感された。コンテンツ配信事業において課金ユーザーの純増数が想定を上回って進捗していることや、今年3月に経営統合したプレミアム・プラットフォーム・ジャパンの売り上げが加算されること、更にエネルギー事業で市場調達モデルであるU-POWERサービスの契約件数が想定を上回って進捗していることが要因。また、店舗サービス事業、通信事業並びにエネルギー事業で業績が堅調に進捗していることも寄与する。なお、年間配当予想は21円(前期15円)となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(22年9月~23年5月)決算は、売上高2020億9700万円(前年同期比15.7%増)、営業利益155億6700万円(同15.1%増)、純利益83億6900万円(同22.9%増)だった。

■パンパシHD <7532>  2,658円  +76 円 (+2.9%)  本日終値

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>は3日ぶりに反発。10日の取引終了後に発表した6月度の月別販売高状況(速報)で、国内リテール事業の既存店売上高が前年同月比4.7%増と13カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。引き続きディスカウント事業が全体を牽引しており、前年の月末に記録的な猛暑により夏の季節商品の売り上げが伸長したことに対して、今年も季節商品が好調に推移したことが寄与した。また、引き続き外出需要の高まりを捉えたことも貢献した。

■テクマトリックス <3762>  1,769円  +43 円 (+2.5%)  本日終値

テクマトリックス<3762>が続伸。この日の午前中、米ラノレックス社(テキサス州)が開発したUIテスト自動化ツール「Ranorex10.7」日本語版の販売を開始したと発表しており、好材料視された。「Ranorex」は、多くのサードパーティ製コントロールをサポートする、高性能なUIキャプチャ機能を搭載したUIテスト自動化ツール。今後テクマトは、「Ranorex」日本語版の総販売代理店として日本国内での販売、マーケティング、日本語化、ユーザーサポート、ソリューションサービスの提供などの活動を展開するとしている。

■パークシャ <3993>  3,180円  +70 円 (+2.3%)  本日終値

PKSHA Technology<3993>が3日続伸。10日の取引終了後、子会社PKSHA Workplaceがスルガ銀行<8358>と、深層学習と自然言語処理(NLP)を活用した対話エンジン「PKSHA Chatbot」の運用を開始したと発表しており、好材料視された。今回の採用は、地方銀行への導入事例が多くあり、成功事例のノウハウを享受できる点や、自社開発のAIエンジンにより高い回答精度を誇る点などが評価され採用に至ったという。スルガ銀のホームページやスマホアプリ「スルガ銀行CONNECT」上にチャットボットを設置し、商品・サービスや事務手続きに関する問い合せを24時間・365日受け付けられる状態を構築。一部の質問については既に導入していた「PKSHA FAQ」と連携した上で、一般的な回答をAIチャットボットがアシスタントとして自動で即時回答することで顧客をサポートするとしている。

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