11日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続伸、CPI鈍化や中国の景気刺激策に期待
■NY株式:米国株式市場は続伸、CPI鈍化や中国の景気刺激策に期待
ダウ平均は317.02ドル高の34,261.42ドル、ナスダックは75.22ポイント高の13,760.70で取引を終了した。
中国政府が追加の景気対策を検討しているとの報道を受け、景気回復期待から買い戻しが先行。12日発表の消費者物価指数(CPI)の結果でインフレ改善を想定し金利が一段と低下したことも相場を支援し、終日堅調に推移した。ハイテクはナスダックが大型ハイテク株の影響力を制限するための行動の一環としてリバランスを実施し、指数構成銘柄を再配分する計画を発表したことを受け、買い控えも見られたが主要株価指数は終盤にかけて上げ幅を拡大した。セクター別ではエネルギーや銀行が上昇した一方で、家庭・パーソナル用品が下落した。
オンライン小売りのアマゾン(AMZN)は年に一度の有料会員向けの2日間にわたるセール、プライムデーを開始、売り上げ増を期待した買いから上昇。アクティビジョン・ブリザード(ATVI)はマイクロソフト(MSFT)による買収を巡り、連邦地裁が連邦取引委員会(FTC)の差し止めを求めた訴えを棄却したため、買収完了期待が強まり大きく上昇。マイクロソフトも小幅高となった。クラウド型ソフトウェア会社のセールスフォース(CRM)は7年ぶりの値上げを発表し上昇。動画配信のロク(ROLU)はクラウドベースの商品取引プラットフォームを提供するショッピファイ(SHOP)との提携で、視聴者によるTV商品購入が可能になると発表し、大幅高。ショッピファイも買われた。石油化学メーカーのエクソンモービル(XOM)も原油高に連れ、業績拡大期待から買われた。一方で、格安航空会社のジェットブルー(JBLU)は、アナリストの投資判断引き下げで下落した。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は14台に低下した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米CPIの伸び鈍化織り込むドル売り継続
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、140円30銭から140円95銭まで上昇後、再び反落し、140円36銭で引けた。米国の消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を見込み、また、好調な3年債入札結果を受けた金利低下に伴うドル売りが引き続き優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.0977 ドルへ下落後、1.1009ドルまで上昇し、1.1008ドルで引けた。ユーロ・円は154円18銭まで下落後、154円80銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2886ドルへ下落後、1.2928ドルまで上昇した。英国の賃金の伸びが予想以上に加速したため英中銀の利上げ観測が強まりポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは0.8837フランへ上昇後、0.8794フランまで下落した。
■NY原油:反発で74.83ドル、ドル安や株高を意識した買いが入る
NY原油先物8月限は反発(NYMEX原油8月限終値:74.83 ↑1.84)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+1.84ドルの74.83ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは72.98ドル-74.96ドル。ロンドン市場の序盤に72.98ドルまで下落したが、米国市場ではドル安や株高を意識した買いが入ったことで反発。通常取引終了後の時間外取引で74.96ドルまで一段高となった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 29.02ドル +0.36ドル(+1.26%)
モルガン・スタンレー(MS) 84.96ドル +1.56ドル(+1.87%)
ゴールドマン・サックス(GS)320.88ドル +4.41ドル(+1.39%)
インテル(INTC) 33.30ドル +0.56ドル(+1.71%)
アップル(AAPL) 188.08ドル -0.53ドル(-0.28%)
アルファベット(GOOG) 117.71ドル +0.84ドル(+0.72%)
メタ(META) 298.29ドル +4.19ドル(+1.42%)
キャタピラー(CAT) 252.85ドル +4.04ドル(+1.62%)
アルコア(AA) 34.69ドル +0.55ドル(+1.61%)
ウォルマート(WMT) 154.65ドル -0.23ドル(-0.15%)
《ST》