株価指数先物【寄り前】 3万2000円~3万2500円のレンジを想定

市況
2023年7月12日 8時22分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 32320 +80 (+0.24%)

TOPIX先物 2244.0 +7.0 (+0.31%)

シカゴ日経平均先物 32295 +55

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

11日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を12日に控えて模様眺めムードは強かったが、中国が新たな景気対策を近く発表すると報じられたことが材料視された。また、ダウ構成銘柄ではクラウドサービスを値上げすると発表したセールスフォース<CRM>が3.9%超の上昇、スリーエム<MMM>はアナリストの投資判断引き上げを受けて4.8%の上昇となるなど、個別の材料を手掛かりとした物色によって指数が押し上げられた。S&P500業種別指数はエネルギー、銀行、運輸が上昇した一方で、家庭用品・パーソナル用品、医薬品・バイオテクノロジー、テクノロジー・ハード・機器が下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比55円高の3万2295円だった。大阪9月限ナイトセッション日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比40円安の3万2200円で始まり、一時3万2040円まで売られた。引き続き3万2000円接近では押し目待ちのロングが入りやすく、米国市場の取引開始後は3万2180円~3万2240円処で保ち合う。終盤にかけてレンジを上放れ、3万2320円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。米国市場は個別に材料の出た銘柄を中心とした物色であり、全体としてハイテク株はまちまちだったほか、出遅れている景気敏感株でリバランスが見られた。CPIの発表を控えているため、積極的な売買は手控えられていたようだ。

そのため、日経225先物は買い一巡後は次第にこう着感が強まろう。3万2000円水準で底堅さは見られており、短期的なショートに対しては、その後のカバーを狙ったロングでの対応に向かわせよう。ボリンジャーバンドの-1σは3万2360円辺りで推移しているため、同水準を上放れてくる局面では、オプション権利行使価格の3万2500円辺りをターゲットとしたロングが入りやすい。

そのため、昨日同様、3万2000円~3万2500円のレンジを想定する。昨日はナスダックのリバランスを警戒したショートも入ったと考えられ、カバーの動きにより、3万2250円~3万2500円辺りと下値を切り上げてくる展開も意識しておきたい。

VIX指数は14.84に低下した。再び15.00を下回ってきており、リスク選好に傾きやすいものの、25日移動平均線を上回って推移していることから、市場心理をやや神経質にさせそうだ。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.41倍に上昇した。前日までの低下でボリンジャーバンドの-3σに接近してきたため、リバランスが入りやすいタイミングであった。ナスダックの再配分に伴うリバランスは警戒しつつも、NTショートの巻き戻しは入りやすい水準だろう。

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