話題株ピックアップ【夕刊】(2):キャンドゥ、INPEX、ソフトバンクG

注目
2023年7月12日 15時18分

■キャンドゥ <2698>  2,583円  +69 円 (+2.7%)  本日終値

キャンドゥ<2698>が反発。11日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高199億3000万円、営業利益2億5400万円、最終利益5100万円となり、前期は決算期変更に伴う変則決算のため単純比較はできないものの、通期計画の営業利益を上回って着地したことが好感された。インフレ進行に伴う生活防衛意識の高まりと、顧客ニーズに沿った趣味趣向品による集客増が奏功し、既存店売上高が前年同期比4.7%増と伸長したことが寄与した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高787億円、営業利益2700万円、最終損益7億300万円の赤字の従来見通しを据え置いている。

■INPEX <1605>  1,668円  +42 円 (+2.6%)  本日終値

INPEX<1605>は3日続伸し年初来高値。11日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比1.84ドル高の1バレル=74.83ドルと上昇した。5月初旬以来、2カ月半ぶりの水準に上昇している。石油輸出国機構(OPEC)の高官が、世界のエネルギー需要は45年までに23%増加すると発言したと報道されたことが買い要因となった。また、産油国のサウジアラビアとロシアによる供給削減方針も相場を押し上げた。更に、ドル指数が下落していることもドル建てで取引されることが多い原油先物にとって割安感を意識させている。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,895円  +144 円 (+2.1%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が後場に強含む展開となった。傘下の英半導体設計会社アームの新規株式公開(IPO)計画を巡り、米エヌビディア<NVDA>が「アンカー投資家」となる方向で交渉を進めていると一部で報じられた。ソフトバンクGは9月にもアームを米国で新規上場させる計画を進めているという。生成AIの恩恵で投資家の関心が高いエヌビディアの出資報道を手掛かり材料とした短期資金が流入したようだ。

■三菱UFJ <8306>  1,069.5円  +17.5 円 (+1.7%)  本日終値

日経平均株価の下げ幅が300円を超す軟調な地合いにあって、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が逆行高となるなど、銀行株が底堅い動きとなっている。国内の賃金に上昇圧力が高まったことを受け、日銀が長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を修正するとの観測が強まっており、利ザヤ改善への思惑から銀行株を選好する姿勢が広がっている。三井住友フィナンシャルグループ<8316>やりそなホールディングス<8308>も上昇。しずおかフィナンシャルグループ<5831>や山口フィナンシャルグループ<8418>など地銀株もしっかり。厚生労働省が7日発表した5月の毎月勤労統計で、名目賃金にあたる1人あたりの現金給与総額の伸びが顕著となり、YCC修正観測が広がった。11日の米国市場では長期金利が4%を下回る水準に低下(長期債価格は上昇)したものの、円債市場では外部要因を受けた債券買いよりも、YCC修正による国内金利上昇を警戒した売りが優勢となっており、債券先物に下落圧力が掛かっている。

■川崎汽船 <9107>  3,820円  +51 円 (+1.4%)  本日終値

川崎汽船<9107>が3日ぶりに反発したほか、日本郵船<9101>も買いが優勢となるなど、海運株が全体軟調地合いのなかで強さを発揮している。足もとでドル売り・円買いが急速に進んでおり、1ドル=140円台を割り込む円高に振れ、ハイテク系グロース株には逆風が強い。海運セクターも運賃がドル建て決済である関係で円高はマイナス要因として働くが、低PBR・高配当利回りのバリュー株としての側面が評価され、足もとグロース株からの資金の逃避先として選好されている。コンテナ船市況の悪化については株価への織り込みが進む一方、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は前週末に底入れし、1000の大台を回復した。川崎汽などは今期の年間配当を減配しても時価予想配当利回りは5%台を超えており、インカムゲイン狙いの買いを誘導している。

■物語コーポレーション <3097>  3,330円  +30 円 (+0.9%)  本日終値

物語コーポレーション<3097>が6日ぶりに反発。11日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高(速報値)で、既存店売上高が前年同月比11.5%増となり、19カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主力の焼肉部門が同11.6%増となったことが牽引した。また、ラーメン部門、お好み焼部門、ゆず庵部門、専門店部門の全てで増収となった。

■ローツェ <6323>  10,350円  -1,300 円 (-11.2%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

ローツェ<6323>が急反落。11日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高166億9300万円(前年同期比23.0%減)、営業利益47億1800万円(同6.2%減)と減収減益だったことが嫌気された。コロナ禍以降に急増した半導体需要の反動減により、半導体メーカー各社が一時的な在庫調整局面に入った影響を受けて、半導体関連装置の売り上げが減少した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高880億2600万円(前期比6.9%減)、営業利益216億1900万円(同18.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■ハニーズHD <2792>  1,609円  -178 円 (-10.0%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

ハニーズホールディングス<2792>が急反落。11日の取引終了後に発表した24年5月期連結業績予想で、売上高570億円(前期比3.8%増)、営業利益73億円(同4.8%減)、純利益48億円(同10.1%減)と減益を見込むことが嫌気された。コロナ禍からのペントアップ需要を含め、各種イベント開催や旅行、行楽シーズンの外出需要など外出機会の増加を見込むほか、前期からの値上げ効果も一定あり、売上高は増収を見込む。ただ、仕入れにおける円安の影響で売上総利益率の悪化を見込むほか、人件費や店舗費などの増加が利益を圧迫する。なお、年間配当予想は前期比5円増の55円を予定している。なお、23年5月期決算は、売上高548億8800万円(前の期比15.1%増)、営業利益76億7000万円(同53.6%増)、純利益53億3600万円(同64.0%増)だった。

■イオンFS <8570>  1,200.5円  -71.5 円 (-5.6%)  本日終値

イオンフィナンシャルサービス<8570>が安い。11日の取引終了後に3~5月期(第1四半期)決算を発表。営業利益が前年同期比39.9%減の91億9100万円と大幅減益となったことから、これが嫌気され売られた。売上高(営業収益)は同9.0%増の1166億円。顧客の消費動向や資金ニーズに対応したサービス提供や販促施策が奏功した。一方、利益面では営業債権残高の積み上がりによる貸倒引当金繰入額の増加や、販促強化による支出増が響き減益となった。なお、通期の増収・営業増益見通しは据え置いている。

■日経レバ <1570>  19,235円  -365 円 (-1.9%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は7日続落となり、一時540円安の1万9060円まで売り込まれ1万9000円大台攻防の様相をみせている。日経平均株価に連動するように組成されたETFで、価格変動率は日経平均の2倍に基本設定されている。全体相場が荒れ模様となると、先物を売買する感覚で個人投資家を中心とした短期筋の商いが活発化する傾向がある。前日は日経平均が小幅反発して引けたものの、日経レバはわずかながらマイナス圏で取引を終えていた。今週末14日にオプションSQ算出を控え、日経平均は先物主導で不安定な値動きを強いられており、日経レバの動向に対する個人投資家の関心も高いようだ。

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