13日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続伸、PPI伸び鈍化で金利ピーク観測強まる
■NY株式:米国株式市場は続伸、PPI伸び鈍化で金利ピーク観測強まる
ダウ平均は47.71ドル高の34,395.14ドル、ナスダックは219.61ポイント高の14,138.57で取引を終了した。
6月卸売物価指数(PPI)がインフレ改善を示す新たな証拠となり、金利ピークへの期待から買いが継続し、寄り付き後、上昇。金利の低下やドル安が企業の収益改善につながるとの期待も強まり相場をさらに押し上げた。その後も、金利先高観の後退に連れたハイテクの上昇がけん引し、終日堅調に推移。ナスダック総合指数は終盤にかけて上げ幅を拡大した。セクター別ではメディア・娯楽、半導体・同製造装置が上昇した一方、エネルギーが下落した。
エンターテインメントのディズニー(DIS)は取締役会がアイガー最高経営責任者(CEO)の任期を2年延長し2026年までとすると決定したとの報道で上昇。検索のグーグルを運営するアルファベット(GOOG)は対話型人工知能(AI)「Bardバード」を欧州とブラジルでも展開すると発表し上昇した。オンライン小売りのアマゾン(AMZN)は年に一度開催の有料会員向けのセール、プライムデーの48時間のオンラインの売り上げが127億ドルと過去最高を記録したことが好感され、引き続き買われた。
オンラインの中古車販売プラットフォームを運営するカーバナ(CVNA)は株価がファンダメンタルズからかけ離れているとアナリストが同社の投資判断を引き下げ下落。石油化学メーカーのエクソンモービル(XOM)は専用パイプラインを利用した二酸化炭素輸送を手掛けるデンベリーを49億ドルで買収すると発表、大型買収計画が警戒され、売られた。
タカ派として知られるセントルイス連銀のブラード総裁は8月14日で辞任すると発表した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米6月PPI伸び鈍化&セントルイス連銀総裁退任でドル続落
13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、138円95銭へ上昇後、137円92銭まで下落し、138円06銭で引けた。新規失業保険申請件数が予想外に減少したため一時ドル買いが強まった。しかし、米6月生産者物価指数(PPI)は消費者物価指数(CPI)に続き伸び鈍化を示したため利上げ終了に近づいたとの見方に金利低下に伴いドル売りに転じた。タカ派として知られたセントルイス連銀のブラード総裁が8月に退任すると発表するとドル売りが一段と強まった。
ユーロ・ドルは、1.1161ドルから、1.1228ドルまで上昇し、1.1227ドルで引けた。ユーロ・円は155円13銭へ上昇したのち154円50銭まで反落。ポンド・ドルは、1.3046ドルへ弱含んだのち、1.3141ドルまで上昇した。予想を上回った5月国内総生産(GDP)を受け英中銀の追加利上げ観測を受けたポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは0.8940フランから0.8583フランまで下落。
■NY原油:続伸で76.89ドル、ドル安や米長期金利低下を意識した買いが入る
NY原油先物8月限は続伸(NYMEX原油8月限終値:76.89 ↑1.14)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+1.14ドルの76.89ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは75.32ドル-77.33ドル。米国市場の前半に75.32ドルまで売られたが、ドル安や米長期金利の低下を意識した買いが増えたことで反転し、通常取引終了後の時間外取引で77.33ドルまで一段高となった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 29.67ドル +0.31ドル(+1.06%)
モルガン・スタンレー(MS) 86.21ドル +0.44ドル(+0.51%)
ゴールドマン・サックス(GS)328.68ドル +2.28ドル(+0.70%)
インテル(INTC) 33.87ドル -0.11ドル(-0.32%)
アップル(AAPL) 190.54ドル +0.77ドル(+0.41%)
アルファベット(GOOG) 124.83ドル +5.21ドル(+4.36%)
メタ(META) 313.41ドル +4.07ドル(+1.32%)
キャタピラー(CAT) 255.86ドル +2.26ドル(+0.89%)
アルコア(AA) 36.69ドル +1.64ドル(+4.68%)
ウォルマート(WMT) 154.13ドル -0.91ドル(-0.59%)
《ST》