株価指数先物【引け後】 為替の思惑的な動きに振られる不安定な展開

市況
2023年7月14日 18時29分

大阪9月限

日経225先物 32340 -200 (-0.61%)

TOPIX先物 2235.5 -6.0 (-0.26%)

日経225先物(9月限)は前日比200円安の3万2340円で取引を終了。寄り付きは3万2800円とシカゴ日経平均先物清算値(3万2730円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。しかし、寄り付き後に付けた3万2850円を高値に軟化すると、現物の寄り付き後ほどなくして下落に転じ、前場中盤には3万2200円まで下げ幅を広げた。その後ショートカバーが入りプラスに転じる場面も見られたが、終盤にかけて再び軟化し3万2340円で取引を終えた。

日経225先物は米国市場の上昇を受けて買い先行で始まった後は、円相場が1ドル=137円半ばまで円高に振れるなか、仕掛け的なショートが入ったようだ。その後、1ドル=138円半ばと円安に急速に振れたことを受けて、カバーの動きが強まるなど、為替動向に影響される不安定な値動きだった。

また、前日に業績予想の上方修正を発表したファーストリテイリング <9983> [東証P]が朝高後に下落に転じたこともセンチメントを冷ます格好となったようだ。

為替市場では米連邦準備理事会(FRB)の利上げ長期化に対する警戒感が後退する一方で、日銀が今月の金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロールの修正を行う可能性があるとの観測を背景に、円相場は思惑的な値動きとなりやすい状況だろう。

日経225先物は朝方の上昇で25日移動平均線に接近したが、その後の弱い値動きでボリンジャーバンドの-1σをキープできなかった。引き続き為替相場の変動に影響されやすい状況となれば、-2σが位置する3万1910円から25日線の3万2940円辺りのレンジを想定しておきたい。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.46倍に低下した。14.58倍に上昇して始まったが、ファーストリテイリングが下げに転じた影響などもあり、25日線を下回って終えていた。ただし、アドバンテスト <6857> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]など値がさハイテク株の一角が堅調だったことから、押し目でのNTロングは意識しておきたい。

手口面では、日経225先物はABNクリアリン証券が4045枚、バークレイズ証券が1371枚、みずほ証券が1344枚、ゴールドマン証券が1274枚の買い越しに対して、ソシエテジェネラル証券が2060枚、JPモルガン証券が1847枚、モルガンMUFG証券が1631枚、三菱UFJ証券が1591枚の売り越しだった。TOPIX先物はゴールドマン証券が4074枚、JPモルガン証券が2834枚、野村証券が2152枚、BNPパリバ証券が1346枚の買い越しに対して、SMBC日興証券が2340枚、バークレイズ証券が2210枚、大和証券が1724枚、みずほ証券が1336枚の売り越しだった。

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