米経済はリセッションを回避できる可能性 利上げはあと1回だけにすべき
米経済はリセッション(景気後退)を回避できる可能性があるとの見方が一部から出ている。いまやソフトランディングのシナリオが妨げられることはなく、勢いを増しているという。今週発表の米消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)、銀行決算など今週これまでに確認できたものの全てがソフトランディングのシナリオに沿っているとしている。
リセッション予想は今年に入って後退してきたが、特に労働市場など、経済データが引き続き強さを示していることが背景にある。
米インフレは6月に急速に鈍化し、前年比3.0%の上昇と、過去2年余りで最も低い伸びに留まったほか、PPIは約3年ぶりの低い伸びとなった。インフレに関しては、間違いなく良い方向にあるとし、こうした動きは9月まで続くという。
リセッションが迫っているとは想定していないが、FRBが過度な引き締めを実施するリスクはあり、その場合は景気の下降が有り得るとも付け加えた。FRBはあと1回だけ追加利上げをし、それで打ち止めにするべきだとしている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美