18日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続伸、金融決算を好感
■NY株式:米国株式市場は続伸、金融決算を好感
ダウ平均は366.58ドル高の34,951.93ドル、ナスダックは108.69ポイント高の14,353.64で取引を終了した。
6月小売売上高が予想を下回り景気減速懸念で売りが先行。ただ、良好な決算を材料に主要銀行・金融セクターの上昇が全体指数を押し上げ、相場はプラス圏に回復。さらに、予想を上回ったコア小売売上高で需要の強さを確認し一段高となった。金利の低下でハイテクも買われ、終盤にかけて上げ幅を拡大した。セクター別ではソフトウエア・サービスや銀行が上昇した一方で、不動産が下落した。
金融のモルガン・スタンレー(MS)は第2四半期決算でウェルスマネジメント部門が過去最高益を記録、全体の業績を押し上げ、予想を上回った内容が好感されて上昇した。銀行のバンク・オブ・アメリカ(BAC)も第2四半期決算で純金利収入22%増と金利高や融資の伸びが寄与し、予想を上回った内容が好感され買われた。金融サービスのチャールズ・シュウェブ(SCHW)は四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り、幹部が最悪期は脱したとの楽観的見解を示したことで年末に向けた回復を期待する買いが強まり上昇。地銀も連れ高となり、コメリカ(CMA)は3月初旬の金融混乱時点の水準を回復。パックウエスト(PACW)やザイオンズ・バンコーポレーション(ZION)もそれぞれ上昇した。ソフトウェアメーカーのマイクロソフト(MSFT)は対話人口知能(AI)の企業向けソフト「オフィス」と連動した新サービスを1ユーザーにつき月額30ドルで提供すると発表し買われた。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数はパンデミック前の低水準となる13台で推移した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:7月米FOMCでの追加利上げを確実視、ドル反発
18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、137円70銭へ下落後、139円14銭まで上昇し138円81銭で引けた。米6月小売売上高の伸びが予想を下回ったため景気減速懸念に一時ドル売りが優勢となった。しかし、前月分が大幅に上方修正されたほか、国内総生産(GDP)に用いられるコア売上高は予想を上回り需要の底堅さを証明したため堅調な成長期待が再燃し金利も下げ止まりドル買いが再開した。対ユーロでのドル買いや植田日銀総裁が緩和策を維持する姿勢を示したことを受けた円売りも優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.1269 ドルへ上昇後、1.1209ドルまで下落し、1.1231ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)でもタカ派として知られるクノット・オランダ中銀総裁が9月追加利上げを巡り慎重な姿勢を示したため9月の追加利上げ観測が後退し、ユーロ売りに拍車をかけた。ユーロ・円は154円88銭まで下落後、156円14 銭まで上昇。植田日銀総裁がインフレ目標達成を巡り進展がない限り緩和策を継続する姿勢を示したため円売りが優勢となった。ポンド・ドルは、1.3122ドルまで上昇後、1.3029ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8556フランへ下落後、0.8598フランまで反発した。
■NY原油:反発で75.66ドル、米国株高を意識した買いが入る
NY原油先物9月限は反発(NYMEX原油9月限終値:75.66 ↑1.58)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比+1.58ドルの75.66ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは73.82ドル-75.90ドル。ロンドン市場の序盤にかけて73.82ドルまで売られたが、米国株高を意識した買いが入ったことによって、一時75.90ドルまで上昇。通常取引終了後の時間外取引では75ドル台で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 30.70ドル +1.30ドル(+4.42%)
モルガン・スタンレー(MS) 91.94ドル +5.57ドル(+6.45%)
ゴールドマン・サックス(GS)337.27ドル +10.07ドル(+3.08%)
インテル(INTC) 34.50ドル +0.13ドル(+0.38%)
アップル(AAPL) 193.73ドル -0.26ドル(-0.13%)
アルファベット(GOOG) 124.08ドル -0.98ドル(-0.78%)
メタ(META) 312.05ドル +1.43ドル(+0.46%)
キャタピラー(CAT) 263.81ドル +6.35ドル(+2.47%)
アルコア(AA) 35.04ドル -0.53ドル(-1.49%)
ウォルマート(WMT) 154.57ドル -0.28ドル(-0.18%)
《ST》