話題株ピックアップ【昼刊】:川崎汽、日産自、パーク24
■川崎汽船 <9107> 4,209円 +240 円 (+6.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位
川崎汽船<9107>が年初来高値を更新したほか、日本郵船<9101>、商船三井<9104>も上昇、更にNSユナイテッド海運<9110>、明治海運<9115>など海運株が総花的に買われている。全体相場が戻り足を強めるなか、下値抵抗力のある低PBR株を買い戻す動きが再燃している。そのなか、海運株は低PBRかつ高配当利回りの銘柄が多く投資資金のターゲットとなっている。業種別騰落でも「海運」は33業種中で値上がり率トップ。そのなか、川崎汽のパフォーマンスが特に目立つが、これは信用売り残が多く、株式需給面から踏み上げ(空売りの強制的な買い戻し)を誘発しやすいことが背景にある。同社株の信用倍率は直近データで0.47倍と売り長で取組妙味が浮き彫りとなっている。
■日産自動車 <7201> 591.5円 +32.9 円 (+5.9%) 11:30現在 東証プライム 上昇率9位
日産自動車<7201>が大幅続伸。19日付の日本経済新聞は、同社のスティーブン・マー最高財務責任者(CFO)が株主還元方針に関して「キャッシュの使い道で最優先課題は株主還元の向上だ。配当性向を30%に戻したい」と述べた、と報道したことを好感する買いが流入した。24年3月期の配当は前期比5円増の15円を計画しているが、連結配当性向は18.7%前後となる見込み。25年3月期以降に30%を目指す見通しであり、株主還元の拡充方針を好感する買いが流入した。
■丸三証券 <8613> 471円 +26 円 (+5.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率10位
丸三証券<8613>が続急伸し、年初来高値を更新した。18日の取引終了後に24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算速報値を開示した。営業利益は前年同期比6.9倍の8億2300万円と大幅な増益となり、好感されたようだ。営業収益は同17.8%増の45億8800万円、最終利益は同2.3倍の7億2400万円だった。株式委託手数料が増加し収益を押し上げた。第1四半期決算は28日に正式発表を予定する。
■パーク24 <4666> 1,821.5円 +82.5 円 (+4.7%) 11:30現在
パーク24<4666>が5日ぶりに急反発した。18日の取引終了後、6月の月次速報を発表した。タイムズパーキングの売上高は前年同月比6.1%増と増収基調を継続したほか、コロナ禍前の19年6月比では1.7%増となり、好感されたようだ。タイムズパーキングにおいて、新規開発は87件・7399台、解約は52件・4059台となった。モビリティ事業におけるタイムズカーの1台当たり利用料も、前年同月比及び19年6月比で伸長した。
■日本国土開発 <1887> 605円 +21 円 (+3.6%) 11:30現在
日本国土開発<1887>が3日続伸した。18日の取引終了後、23年5月期の連結決算発表にあわせ、24年5月期の業績予想を開示した。経常利益は前期比40.1%増の65億円を見込む。減益となった23年5月期から一転して大幅増益の見通しとなり、株価の支援材料となったようだ。今期の売上高は同3.4%減の1490億円を計画。年間配当は普通配当と特別配当を含めて、前期と横ばいの26円を予定する。土木・建築事業では受注基準や管理体制の見直しを図り、利益生産性の向上を目指す。再生可能エネルギー関連ビジネスも引き続き推進していくとしている。
■トーヨーカネツ <6369> 3,615円 +105 円 (+3.0%) 11:30現在
トーヨーカネツ<6369>が大幅反発している。午前11時ごろ、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施した「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業/大規模水素サプライチェーンの構築に係る技術開発」の公募に、同社が岩谷産業<8088>と共同で応募した「液化水素貯槽の大型化に関する研究開発」が採用され、助成金の交付決定を受けたと発表しており、好材料視されている。同事業は、19年3月に経済産業省がまとめた水素・燃料電池戦略ロードマップに示されている目標5万立方メートル級の大型貯槽の実現を目指し、平底円筒形の液化水素貯槽の実用化に向けた研究開発を実施するもの。実機の約10分の1のベンチスケールタンクの構築によるシステム実証実験を行い、将来の実用機に向けて技術課題の抽出を行うとしている。
■ソフトバンクグループ <9984> 7,055円 +158 円 (+2.3%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶり反発。前週末に7139円の年初来高値をつけた後は売り物に押されフシ目の7000円大台を巡る攻防が続いているが、きょうは押し目買い優勢に傾き、寄り付きで7000円トビ台に乗せている。前日の米国株市場ではナスダック総合株価指数が続伸し新値街道を走っており、米ハイテク株への積極的な投資で知られる同社はナスダック市場の動向と株価連動性が高く、追い風材料となっている。また、生成AIの市場が急拡大するなか、同社は人工知能(AI)関連企業を中心とした投資を再開する構えにあり、直近では傘下のビジョン・ファンドを通じてインシュアテック(保険とデジタル技術の融合)関連事業を手掛ける英企業への出資が伝えられている。今後の展開に期待した海外機関投資家などの買いを誘導しているもようだ。
■マネーフォワード <3994> 5,873円 +126 円 (+2.2%) 11:30現在
マネーフォワード<3994>はカイ気配スタートで株価水準を入り上げている。18日の取引終了後に22年12月~23年5月期(上期)決算を発表。売上高が前年同期比43.2%増の140億8700万円と大幅増収だったほか、営業損益は前年同期から赤字幅縮小となる32億700万円の赤字で着地しており、これを評価した買いを集めている。クラウド会計サービス「マネーフォワード クラウド」の新規ユーザーや家計簿アプリ「マネーフォワード ME」の課金ユーザーが増加した。あわせて、通期の売上高予想を292億900万~302億8300万円とし、従来予想のレンジ(274億9100万~296億3900万円)から上方修正した。損益見通しは引き続き非開示とした。
■ヤマエGHD <7130> 3,090円 +65 円 (+2.2%) 11:30現在
ヤマエグループホールディングス<7130>が続伸している。18日の取引終了後、東京都23区から郊外を中心に戸建て住宅の建設販売業を展開するLUMBER ONE(東京都立川市)の全株式を9月1日をメドに取得し、子会社化すると発表したことが好感されている。関東エリアの更なる事業拡大を図るのが狙いで、取得価額は101億7700万円。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。
■SBIホールディングス <8473> 2,906円 +53.5 円 (+1.9%) 11:30現在
SBIホールディングス<8473>が反発した。19日、大手資産運用会社である英マン・グループと合弁会社を設立することで基本合意したと発表した。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。新設する合弁の資産運用会社は、マン・グループと連携し、個人投資家向けのオルタナティブ(代替)投資商品を開発。SBI証券やSBI新生銀行<8303>の顧客に、長期の資産形成に資する運用商品として提供していく。SBIは、株式や債券といった伝統的資産との相関性が低く、リスク分散としても効果的なヘッジファンドなどのオルタナティブ商品へのニーズが今後、更に拡大すると想定。機関投資家や一部富裕層向けに販売されてきたオルタナティブ商品を個人投資家向けに幅広く提供していく。
■ネオマーケティング <4196> 1,556円 +300 円 (+23.9%) ストップ高 11:30現在
ネオマーケティング<4196>がカイ気配スタートで上値追い継続、5日移動平均線を絡めた急勾配の戻り足で4日続伸と気を吐いている。市場のリサーチから商品開発まで企業のマーケティング支援を主要業務としているが、時流を捉え人工知能(AI)を活用したサービスにも踏み込んでいる。18日取引終了後、マーケティングリサーチ業務で「ChatGPT(チャットGPT)」など生成AIの活用を開始し、業務効率化と質の向上に取り組むことを発表、これを手掛かり材料に投資資金が流れ込んでいる。
■ムゲンエステート <3299> 855円 +150 円 (+21.3%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
ムゲンエステート<3299>がストップ高の855円水準でカイ気配となっている。18日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を458億6500万円から461億3900万円(前期比47.7%増)へ、営業利益を36億2500万円から46億3200万円(同55.6%増)へ、純利益を18億6300万円から25億2200万円(同61.3%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を32円から43円(前期20円)へ引き上げており、これを好感した買いが殺到している。従来予想で懸念していた不動産需要の減少が見られず、不動産買取再販事業の好調な販売が継続していることが要因。また、同事業で収益性を重視した販売が維持できていることも利益の押し上げに寄与する。
■Ridge-i <5572> 2,773円 +372 円 (+15.5%) 11:30現在
Ridge-i<5572>が急伸。19日、国産生成AIの開発を開始したと発表した。クラウド提供事業者のさくらインターネット<3778>の環境下で生成AIを構築し、企業や官公庁が安心して利用できる目的特化型の大規模言語モデル(LLM)の提供を目指すとしており、手掛かり視されたようだ。研究開発チームには、自然言語AI領域で豊富な経験を持つバオバブ(東京都千代田区)も協力する。今年中にプロトタイプ版の提供を始め、24年から企業向けの生成AI・LLM活用サービスを開始する計画を示している。
■丸千代山岡家 <3399> 5,410円 +700 円 (+14.9%) ストップ高 11:30現在
丸千代山岡家<3399>が急反騰してストップ高の5410円に上昇し年初来高値を更新している。18日の取引終了後、8月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことを好感した買いが入った。投資単位あたりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は9月1日。
■INTLOOP <9556> 5,530円 +700 円 (+14.5%) ストップ高 11:30現在
INTLOOP<9556>がストップ高の水準となる前営業日比700円高の5530円に買われた。SBI証券が18日、イントループについて、投資判断「買い」で新規にカバレッジを開始した。目標株価は8500円に設定した。コンサルティングファームやシステムインテグレーターなどITベンダー向けについては、IT人材不足を背景に外注需要の増加を享受できるポジショニングにあると分析する。SBI証券はイントループの24年7月期の営業利益が13億3900万円になると予想する。
●ストップ高銘柄
メイホーHD <7369> 2,116円 +400 円 (+23.3%) ストップ高 11:30現在
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース