ユーロ週間見通し:底堅い値動きか、日銀緩和継続が下支え要因に

通貨
2023年7月22日 14時08分

■弱含み、ECB9月利上げ観測後退でユーロ売り強まる

今週のユーロ・ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測と米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了との見方により、ユーロ買い・ドルが先行。その後、オランダ中央銀行クノット総裁が、7月の利上げは必要としながらも、9月追加利上げを巡り慎重な姿勢を示したことを受けて利上げ継続観測は後退し、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。取引レンジ:1.1108ドル-1.1276ドル。

「弱含みか、利上げ長期化観測は後退との見方

来週のユーロ・ドルは弱含みか。7月25-26日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ再開は織り込まれたが、9月以降は不透明でドル買いは縮小。27日の欧州中央銀行(ECB)理事会では追加利上げが予想されるものの、その後については議論が分かれる。そのため、金融政策決定を受け調整目的のユーロ売りに押される展開に。

予想レンジ:1.1000ドル-1.1250ドル

■強含み、日銀緩和継続の思惑強まる

今週のユーロ・円は強含み。中国の4-6月期国内総生産(GDP)などの予想下振れを受け、リスク回避的なユーロ売り・円買いが一時優勢となった。しかし、日本銀行の植田総裁がインフレ目標達成を巡り進展がない限り緩和策を継続する姿勢を示したため、リスク選好的な円売りが広がり、ユーロ・円は反発。その後も、日銀が現行の金融政策を速やかに修正する可能性は低いとの報道が相次ぎ、ユーロ買い・円売りが一段と広がった。取引レンジ:154円88銭-158円05銭。

■底堅い値動きか、日銀緩和継続が下支え要因に

来週のユーロ・円は底堅い値動きか。欧州中央銀行(ECB)は7月27日の理事会で追加利上げを決定する公算。ただ、9月以降については当局者間で意見が分かれ、タカ派的な見解を期待したユーロ買いは縮小しそうだ。ただ、日本銀行は金融政策決定会合で緩和継続とみられ、円売り優勢の展開となる可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・24日:7月製造業PMI

・24日:7月サービス製造業PMI

・26日:欧州中央銀行理事会

予想レンジ:155円00銭-159円00銭

《FA》

提供:フィスコ

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