26日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、利上げペース鈍化の兆しを好感
■NY株式:米国株式市場はまちまち、利上げペース鈍化の兆しを好感
ダウ平均は82.05ドル高の35,520.12ドル、ナスダックは17.27ポイント安の14,127.28で取引を終了した。
連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた警戒感から序盤は冴えない展開が続いた。その後、連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCで予想通り0.25ポイントの利上げ再開を決定。パウエル議長が今後の政策をデータ次第で会合ごとに決定していく方針を示すと、利上げペースが一段と鈍化するとの見方が強まり、金利低下に伴う買い戻しからダウ平均はプラス圏を回復。一方でナスダックは下げを埋められず、まちまちで終了。セクター別では運輸、メディア・娯楽が上昇した一方で、ソフトウエア・サービスが下落した。
衣料小売りのギャップ(GPS)は次期最高経営責任者(CEO)に玩具会社のマテルのディクソン社長兼最高執行責任者(COO)が就任すると発表し、上昇。航空機メーカーのボーイング(BA)は第2四半期決算を発表し、損失が予想程悪化しなかったほか納入機数の増加によりフリーキャッシュフローがプラスに回復したことが好感され上昇した。鉄道会社のユニオンパシフィック(UNP)は第2四半期決算で調整後の1株利益が予想を下回る低調な結果となったが、退任するフリッツCEOの後任に元幹部のヴェナ氏の就任が発表されたことが好感され、上昇。キーコープ(KEY)などの地銀はバンク・オブ・カリフォルニア(BANC)によるパックウェスト(PACW)買収を受けて金融不安が一段と緩和し買われた。
一方で、クレジットカード会社のビザ(V)は四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回ったものの、決済額の伸びの鈍化が報告され、下落した。
ソーシャルメディアのフェイスブック(FB)を運営するメタ・プラットフォームズ(META)は取引終了後に四半期決算を発表。1株利益が予想を上回り時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米利上げ再開も終了近いとの見方でドル続落
26日のニューヨーク外為市場でドル・円は、140円69銭まで上昇後、139円93銭まで下落し、140円24銭で引けた。連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ再開を織り込み一時ドル買いが強まった。FOMCの結果は想定通りで同意乏しい中、パウエル議長が会見でFOMCがすでに金融政策が引き締め域にあることを再確認し、データ次第で、会合ごとに政策を決定していく方針を示し、1会合ごとの利上げ計画を否定したため金利低下に伴いドル売りに転じた。
ユーロ・ドルは、1.1058 ドルから1.1107ドルまで上昇し、1.1086ドルで引けた。ユーロ・円は155円15銭から155円71銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.2899ドルまで弱含んだのち、1.2960ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8640フランから0.8598フランまで下落した。
■NY原油:反落で78.78ドル、需給改善を期待した買いは一巡
NY原油先物9月限は反落(NYMEX原油9月限終値:78.78 ↓0.85)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-0.85ドルの78.78ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは78.55ドル-79.77ドル。米国市場の後半にかけて79.77ドルまで買われたが、需給改善を期待した買いは一巡し、通常取引終了後の時間外取引で一時78.55ドルまで下げる場面があった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 32.41ドル +0.26ドル(+0.81%)
モルガン・スタンレー(MS) 93.54ドル -0.88ドル(-0.93%)
ゴールドマン・サックス(GS)357.56ドル +2.86ドル(+0.81%)
インテル(INTC) 34.36ドル +0.26ドル(+0.76%)
アップル(AAPL) 194.50ドル +0.88ドル(+0.45%)
アルファベット(GOOG) 129.66ドル +6.87ドル(+5.59%)
メタ(META) 298.57ドル +4.10ドル(+1.39%)
キャタピラー(CAT) 258.32ドル -3.74ドル(-1.43%)
アルコア(AA) 34.84ドル -0.77ドル(-2.16%)
ウォルマート(WMT) 159.74ドル +0.57ドル(+0.36%)
《ST》