株価指数先物【寄り前】 日銀会合待ちで為替睨みの短期の商いが中心

市況
2023年7月27日 8時21分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 32500 -100 (-0.30%)

TOPIX先物 2275.0 -7.0 (-0.30%)

シカゴ日経平均先物 32530 -70

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

26日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。NYダウは13連騰で昨年2月以来、約1年半ぶりの高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り0.25%の利上げを決めた。パウエルFRB議長は声明で、9月会合で再び利上げする可能性はあるものの、今後については会合ごとに決定していく方針を示しており、利上げペースは鈍化するとの見方が強まった。

ダウ構成銘柄では予想を上回る決算を発表したボーイング<BA>が8%を超える上昇で指数を牽引。前日に決算を受けて時間外で売られていたマイクロソフト<MSFT>が3%超下落したほか、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>やエヌビディア<NVDA>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、テスラ<TSLA>が下げ、ナスダックは3日ぶりに反落した。S&P500業種別指数は運輸、メディア、銀行が上昇した半面、ソフトウエア・サービス、半導体・同製造装置、ヘルスケア機器・サービスが下落した。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比70円安の3万2530円だった。日経225先物(9月限)は日中比30円安の3万2570円で寄り付き、その後はショート優勢のなかで下落幅を広げ、米国市場の取引開始直後には一時3万2390円まで売られた。FOMC通過後は米国市場の流れを受けてショートカバーが入り、終盤にかけて3万2630円とプラスに転じる場面も見られたものの、その直後に3万2440円まで軟化するなどリバウンドは強まらず、3万2500円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。FOMCは想定通りの内容であり、9月会合での利上げ打ち止めが期待されている。次は日銀の金融政策決定会合に市場の関心が集まることになる。植田和男日銀総裁は持続的・安定的な物価2%目標達成には「まだ距離がある」との認識を示しており、現在の金融緩和策を維持するとみられるが、市場では政策変更への思惑も根強い。1ドル=140円前半と足もとで円高に振れていることもあり、引き続き為替睨みの短期的な商いが中心になりそうだ。

日経225先物は25日移動平均線に上値を抑えられるチャート形状を継続しており、下値はボリンジャーバンドの-1σが支持線として意識されている。FOMCが通過し、日銀会合を控えた持ち高調整に伴うショートカバーが入る可能性はあるが、3万2700円処まで低下してきた25日線を明確に上放れるまでは、ショートカバーを狙ったロングの動きは限られよう。反対にナイトセッションで3万2390円まで売られる場面も見られたことから、オプション権利行使価格の3万2500円~3万2750円から、3万2375円~3万2625円へと、レンジが若干切り下がる可能性も出てきた感はある。

VIX指数は13.19に低下し、25日線を下回ってきた。リスク選好に向かわせることからショートは仕掛けづらく、狭いレンジながらも下値の堅さは意識されそうだ。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.28倍に低下した。足もとでは75日線を挟んで推移しているが、下向きで推移するボリンジャーバンドの-1σと-2σによるレンジ内での動きである。米ハイテク株の弱い値動きが目立つなか、ややNTショートに振れやすいだろう。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.