NY株式:米国株式市場は下落、早期の利上げ終了観測が後退
ダウ平均は237.40ドル安の35,282.72ドル、ナスダックは77.17ポイント安の14,050.11で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派色を弱めたため金利高を警戒した売りが後退し寄り付き後、上昇。4-6月期の国内総生産(GDP)の伸びが予想外に加速したほか、週次失業保険申請件数も前回から予想外に減少し労働市場の強さが改めて証明されたため景気後退懸念が緩和し、一段高となった。しかし、一方で年内の追加利上げ観測も再燃し長期金利の上昇が警戒されて売りに転換。また、日本銀行が今週の金融政策決定会合で政策を修正するとの観測報道もグローバルな投資スタンスに対する警戒感を誘ったようで、終盤にかけ下げ幅を拡大した。セクター別では半導体・同製造装置が上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落した。
ソーシャルメディアのフェイスブック(FB)を運営するメタ・プラットフォームズ(META)は広告収益の回復が奏功し四半期決算で1株利益が予想を上回ったほか、楽観的な見通しが好感され上昇。クルーズ船運営のロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)は第2四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り上昇した。同業のノルウェージャンクルーズライン・ホールディングス(NCLH)も業績回復期待から買われた。ファーストフード・チェーン運営するマクドナルド(MCD)も第2四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り上昇。
一方で、メキシコ料理のファーストフード・チェーン運営のチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)は決算の内容が失望され下落。航空会社のサウスウエスト(LUV)は第2四半期決算で1株利益が予想を下回ったほか、今四半期の収益も最大7%減少するとの予想が嫌気され売られた。
半導体のインテル(INTC)は取引終了後に第2四半期決算を発表。予想外の黒字回復が好感され、時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》