28日の株式相場見通し=反落、日銀の政策修正観測が急浮上
28日の東京株式市場は日経平均株価が反落する公算が大きそうだ。きょう行われる日銀の金融政策決定会合で、イールドカーブ・コントロール(YCC)の政策修正観測が急浮上しており、これが全体相場の波乱要因となりそうだ。前日の欧州株市場ではドイツやフランス、英国など主要国の株価指数が総じて上昇し、独DAXは史上最高値を更新した。欧州株市場ではECB理事会が9会合連続の利上げを決めたが、マーケットは織り込み済みでこれを嫌気する動きは見られなかった。一方、米国株市場では米金利上昇を背景に利益確定売り圧力が強まり、NYダウが14営業日ぶりに反落した。前日まで36年ぶりとなる13連騰を記録していたがこの更新はならなかった。FRBの金融引き締め策が長期化するとの観測が浮上するなか、米10年債利回りが4%台に上昇したことで、幅広い銘柄に売りが広がった。なお、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も下落したが、アプライド・マテリアルズ<AMAT>が5%超に買われたほか、エヌビディア<NVDA>やインテル<INTC>など半導体主力株が高くなり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は上昇して取引を終えている。東京市場は日銀のYCC修正観測を背景に全体相場は下値を探る展開が予想される。外国為替市場で急速に円高方向に振れていることも、輸出セクターを中心に買い手控え要因となりそうだ。
27日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比237ドル40セント安の3万5282ドル72セントと14日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同77.175ポイント安の1万4050.107だった。
日程面では、きょうは7月の都区部CPI、日銀の金融政策決定会合の結果及び植田日銀総裁の記者会見など。海外では4~6月期台湾GDP、6月の豪小売売上高、7月の独消費者物価指数(CPI)、6月の米個人所得・消費支出、4~6月期の米雇用コスト指数、7月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・確報値)など。