ユーロ週間見通し:伸び悩みか、ECB金融政策の不透明感強まる
「弱含みか、欧米中銀の今後の政策方針に注目
来週のユーロ・ドルは弱含みか。欧州中央銀行(ECB)の政策金利見通しについては不透明。景気減速も警戒され、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いは継続する可能性がある。来週発表される米雇用関連統計がおおむね堅調だった場合、追加利上げを織り込む展開となりそうだ。
予想レンジ:1.0900ドル-1.1100ドル
■反落、ECB利上げ打ち止め観測でユーロ売り強まる
今週のユーロ・円は反落。欧州中央銀行(ECB)は0.25ポイント追加利上げを決定も、利上げ継続の示唆はなかったことから、利上げ打ち止め観測が浮上し、リスク回避のユーロ売り・円買いが観測された。日本銀行は7月28日、長短金利操作の運用柔軟化を決定したことで、円買いが一時急速に広がったが、米国株高を意識した円売りも観測されており、ユーロ・円の下げ幅は縮小した。取引レンジ:151円42銭-157円81銭。
■伸び悩みか、ECB金融政策の不透明感強まる
来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は予想通り、追加利上げを決定。ただ、9月以降の政策方針は明確にせず、景気減速も警戒される。このため、金融引き締め長期化を期待したユーロ買いは後退か。日本銀行は金融政策決定会合で緩和政策の一部修正を決めており、リスク選好的な円売りがただちに拡大する状況ではないとみられる。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・7月31日:4-6月期域内総生産速報(1-3月期:前年比+1.0%)
・7月31日:7月消費者物価コア指数(6月:前年比+5.4%)
予想レンジ:153円00銭-157円00銭
《FA》