NY株式:米国株式市場は下落、米国債格下げの余波を警戒
ダウ平均は348.16ドル安の35,282.52ドル、ナスダックは310.46ポイント安の13,973.45で取引を終了した。
格付け会社フィッチ・レーティングスによる米国債の格下げを警戒した売りが先行。その後も強い雇用関連指標を受けて10年債利回りが年初来で最高水準に達するなど金利上昇に連れて一段安となった。金利高を嫌気してハイテクを中心に売られ、終日軟調に推移した。セクター別では食品・飲料・タバコが小幅高、半導体・同製造装置が大きく下落。
ヘルスケアのCVSヘルスケア(CVS)は第2四半期決算で1株利益が予想を上回り、上昇した。医療会社のヒューマナ(HUM)は第2四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回ったほか、メディケア(高齢者向け医療保険制度)アドバンテージの新規加入者数見通しが予想を上回り、上昇。
一方、太陽光発電の最適化と太陽電池のモニタリング用ソリューションを提供するソーラーエッジテクノロジー(SEDG)は、第3四半期の見通しが弱く売られた。クルーズ船運営のノルウェージャン・クルーズライン(NCLH)は第3四半期の見通しが弱く、さらに、アナリストの投資判断引き下げで売られた。ソーシャル・ネットワーキング・サイト運営のピンタレスト(PINS)は第3四半期の見通しで収益の伸びが市場予想に満たず、下落した。半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は昨日取引終了後に発表した四半期決算で調整後1株利益や売上高が予想を上回ったものの、PC需要が弱く見通しが予想を下回ったほか、アナリストが株価ピークアウトの可能性を指摘したことで下落。
半導体メーカーのクアルコム(QCOM)は取引終了後に四半期決算を発表。スマートフォーン需要の鈍化を背景とした冴えない見通しを材料に、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》