3日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続落、長期金利の上昇を警戒
■NY株式:米国株式市場は続落、長期金利の上昇を警戒
ダウ平均は66.63ドル安の35,215.89ドル、ナスダックは13.73ポイント安の13,959.71で取引を終了した。
長期金利の上昇を警戒して売りが先行。7月ISM非製造業景況指数やサービス業PMIが予想を下回ったことも売り材料となり、軟調に推移した。一方、雇用統計や主要ハイテク企業の決算を控えた様子見ムードも強く、下値は限定的だった。中盤には一時プラス圏に回復する場面もあったが、戻り売り圧力も強く小幅安で終了した。セクター別では自動車・自動車部品やエネルギーが上昇した一方で、公益事業が下落。
消費財メーカーのクロロックス(CLX)は四半期決算で今四半期の1株利益や見通しが予想を上回り、買われた。レストラン食品配達サービスのドアダッシュ(DASH)は第2四半期決算で注文総数が過去最多を記録、宅配需要が堅調で売上高が予想を上回ったものの、利食いに押され下落。オンライン旅行サービス会社のエクスぺディア・グループ(EXPE)は第2四半期の17%減益や第3四半期の冴えない見通しが嫌気され、大きく売られた。オンライン決済のペイパル(PYPL)は第2四半期決算で、融資貸し倒れ引当金の増加で営業利益率の低下が警戒されて大幅安。格安航空会社のサウスウエスト(LUV)は先週発表された低調な決算や競争激化を理由にアナリストが投資判断を引き下げ、下落。オンライン小売りのエッツィ(ETSY)は第3四半期の見通しが成長を期待できるような内容ではないとの失望感から売られた。
オンライン小売のアマゾン(AMZN)は取引終了後に四半期決算を発表、1株利益や売上高に加え第3四半期の売上高見通しも予想を大幅に上回り、時間外取引で上昇している。一方、携帯端末のアップルの第3四半期決算は主力のスマートフォン「iPhone」の売上高が市場予想を下回り、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル反落、7月ISM非製造業景況指数は市場予想を下回る
3日のニューヨーク外為市場でドル・円は、142円97銭から142円07銭まで下落し、142円53銭で引けた。先週分新規失業保険申請件数が予想以上に増加したほか、米7月ISM非製造業景況指数や7月サービス業PMI改定値が予想を下回ったためドル売りが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.0915ドルまで下落後、1.0963ドルまで上昇し、1.0947ドルで引けた。ユーロ圏・6月生産者物価指数の予想以上の伸び鈍化を受けたユーロ売りが優勢となったのち、米国の予想を下回ったサービス業指標を受けたドル売りに上昇。ユーロ・円は156円41銭から155円54銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2637ドルから1.2725ドルまで上昇した。英中銀が金融政策決定会合で市場の予想通り0.25%の利上げを実施、追加利上げの可能性も除外されなかったためポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは0.8774フランまで強含んだのち、0.8733フランまで下落した。
■NY原油:反発で81.55ドル、サウジアラビアの減産継続などを意識した買いが入る
NY原油先物9月限は反発(NYMEX原油9月限終値:81.55 ↑2.06)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比+2.06ドルの81.55ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは78.69ドル-81.86ドル。ロンドン市場の序盤にかけて78.69ドルまで売られたが、ドル高が一服したことやサウジアラビアの減産継続を受けた買いが強まり、米国市場の後半にかけて81.86ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引でも81ドル台を維持した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 31.41ドル +0.22ドル(+0.71%)
モルガン・スタンレー(MS) 89.14ドル -0.18ドル(-0.20%)
ゴールドマン・サックス(GS)353.16ドル +2.06ドル(+0.59%)
インテル(INTC) 34.87ドル +0.48ドル(+1.40%)
アップル(AAPL) 191.17ドル -1.41ドル(-0.73%)
アルファベット(GOOG) 128.77ドル +0.13ドル(+0.10%)
メタ(META) 313.19ドル -1.12ドル(-0.36%)
キャタピラー(CAT) 281.45ドル -6.12ドル(-2.13%)
アルコア(AA) 34.50ドル +0.57ドル(+1.68%)
ウォルマート(WMT) 159.26ドル +0.04ドル(+0.03%)
《ST》