決算を手掛かりとした個別での対応に/オープニングコメント

市況
2023年8月4日 8時36分

4日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが66ドル安、ナスダックは13ポイント安だった。金利上昇が警戒されているなか、売り優勢の展開だった。7月の米ISM非製造業景況指数やサービス業PMIが予想を下回ったことも売り材料となり、軟調推移となった。しかし、米雇用統計や主要ハイテク企業の決算を控えて様子見気配も強く、下値も限定的。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比250円安の31930円。円相場は1ドル142円40銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションの開始早々に31660円まで売られる場面が見られた。その後は下げ幅を縮めているが、32000円辺りでの戻り待ちの売り圧力は警戒されやすいだろう。そのため、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、短期的なリバウンド狙いにとどまりそうである。

なお、米国市場の取引終了後に決算を発表したアップルは時間外取引で下落した一方で、アマゾン・ドット・コムは7%を超える上昇を見せており、指数インパクトの大きい値がさ株への下支えになりそうである。足もとでは日経平均型の売りが目立っていることもあり、NT倍率の低下傾向も目立つ。NT倍率は200日線水準まで低下してきたこともあり、NTショート(日経平均売り・TOPIX買い)の巻き戻す動きが意識されてくる可能性はありそうだ。

米雇用統計の発表を控え積極的な売買は手控えられやすく、足もとの急ピッチの調整によって持ち高調整の動きは継続しそうだが、一方で、売り方にとっても日経平均の32000円割れが意識されるなか、いったんは買い戻しの動きに向かわせる可能性もありそうだ。まずは、売り一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。

物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別での対応になりそうだ。昨日は上方修正を発表したサンリオ<8136>がストップ高まで買われており、好決算銘柄に対する物色意欲は強く、日経平均の下落に対して冷静さがうかがえる。なお、昨日の引け後に発表された決算では、GSユアサ<6674>、日東紡<3110>辺りが注目されよう。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.