【マザーズ先物の活用方法2023夏~上半期相場の回顧と下半期の見通し~ vol.4】東証グロース市場の注目企業

材料
2023年8月4日 12時03分

以下は、2023年8月2日にYouTubeチャンネル「FISCO TV」で配信された「マザーズ先物の活用方法2023夏~上半期相場の回顧と下半期の見通し~」です。

マザーズ先物の活用メリット、新興市場の上半期相場の回顧と後半の見通しを、フィスコマーケットレポーター高井ひろえが紹介、4回に分けて配信します。

それでは、最後に東証グロース市場の新興株の中で、今後注目できそうな企業について、3つご紹介したいと思います。マザーズ先物単独でも投資に活用できるポイントは多くありますが、個別株と組み合わせることで多様な戦略を組み立てることができます。また、何より、個別株投資ならではの魅力もありますので、最後に、個別株についても少しお話ししたいと思います。

まず一つ目はVTuberのキャラクターIP開発、VTuberプロダクションの運営を展開するカバー、今年の3月に新規上場したばかりの企業です。ビジネスモデルとしては配信コンテンツ視聴者からの課金収入や、ライブイベントやグッズ販売からの収入、そしてライセンス提供やタイアップ広告による顧客企業からの収入などから売上を上げています。

メディアの中心がテレビやラジオなどの従来型のものからYouTubeなどSNSに移行しつつあるなか、企業も広告投資のリソースをSNSに傾けつつあり、市場は急速に成長しています。一方で、まだVTuber運営を事業として展開している企業は数が少なく、高成長の市場で収益を上げやすい環境が整っているといえます。業績は前期に続き今期も2ケタの増収増益を見込んでいます。自己資本利益率=ROEも40%を超えて高い収益率を誇り、今後の展開が楽しみな企業の一つです。

2つ目はBuySell Technologiesです。出張訪問を中心に、宅配、持込による買取・販売サービスを展開しています。買い取ったものはオークションでの卸売販売のほか、ECサイトで消費者向けにも販売しています。高齢化が進むなか、自宅整理、遺品整理、生前整理のニーズが増加しており、事業を巡る環境は中長期的に良好です。潜在的なリユース市場規模を示す「かくれ資産」の日本における総額は約44兆円とも推計されており、潜在的なリユース市場の成長ポテンシャルは非常に大きいです。また、同社の出張訪問延べ実績は約112万件であるのに対し、メインターゲットである50代以上のシニア層の世帯数は3,596万世帯と展開余地もまだまだ大きいです。

業績は2ケタ台の増収・増益率が続いており、ROEも高い水準を誇っています。今後も営業人員の拡大、M&A(合併&買収)による取扱商材の拡大、買取・販売チャネルの強化を通じて高い成長が当面続きそうです。

最後は独自AIプラットフォームを活用して顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX) を支援するABEJAです。こちらは6月に新規上場したばかりの企業ですが、6月の新規株式公開=IPOラッシュの中でも特に注目度の高い企業とされています。

同社の「ABEJA Platform 」はDXの実行に必要なデータ生成からデータ収集、データの加工・分析、AIモデリングまでのプロセスを提供するソフトウェア群です。「データ量が足りない」、「データ精度が低い」など、AIを実用化するまでの数々のハードルを容易に超えることができるツールで、企業はAIシステムをシームレスに自社の基幹業務に取り入れることができます。

業績は高い売上成長率に加え、すでに終わった直近の期においては営業損益が黒字に転換して着地した見込みです。既存大口顧客の案件規模拡大と新規顧客の開拓が順調に進んでいることに加えて、ABEJA Platformの活用や稼働管理の強化により原価率が大幅に改善、営業体制の組織化で業務委託費なども低減傾向にあり、今後は黒字幅の拡大が期待できそうです。

さて、いかがでしたでしょうか。今回は、新興株を巡る投資環境やマザーズ先物の活用メリット、そして注目できそうな新興株まで幅広くご紹介してきました。皆さまの投資に少しでも役立つヒントがあれば幸いです。最後までご視聴いただきありがとうございました。

※原稿作成:フィスコアナリスト仲村幸浩

《NH》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.